• EuroHPC は Bull と3億8,780万ユーロの調達契約を締結し、フィンランド・カヤーニにある CSC の新データセンターへ LUMI-AI を導入する
  • システムは2027年後半に導入される予定で、LUMI の10倍の AI 処理能力と、2倍近い HPC 能力を提供すると見込まれている

事実

EuroHPC Joint Undertaking は8月31日、Bull と3億8,780万ユーロの調達契約を締結した。対象は、フィンランド・カヤーニにある CSC の新データセンターへ設置される、AI 向けに最適化された新スーパーコンピューターLUMI-AI である。契約には取得、納入、設置、保守が含まれ、費用は EuroHPC と6か国で構成される LUMI AI Factory コンソーシアムが折半する。導入は2027年後半を予定している。

LUMI-AI は、AMD Instinct MI430X GPU と第6世代 AMD EPYC プロセッサーを搭載した Bull の BullSequana XH3500 アーキテクチャを採用する。EuroHPC と CSC は、このシステムが既存の LUMI スーパーコンピューターの約10倍の AI 処理能力と、2倍近い HPC 能力を提供すると見込んでいる。LUMI AI Factory の中核的な計算基盤として機能する。

評価

Bull が選定されたことで、CSC が受け入れ準備を進める具体的なシステムが決まった。作業の中心は今後カヤーニへ移り、LUMI-AI を利用者に開放する前に、新データセンターをハードウェアの納入、設置、試運転に対応できる状態にする必要がある。

計算能力の大幅な向上が見込まれていても、この手順は変わらない。Bull は LUMI の10倍の AI 処理能力を提供するよう設計されたシステムを納入できるが、機器が設置され、施設と統合され、稼働が承認されるまで、その能力は利用できない。

BTW の読者にとって、こうした計画がデータセンターで具体化する時期は2027年後半となる。ハードウェアの納入、設置の完了、LUMI-AI 上での最初の処理開始によって、3億8,780万ユーロの調達案件が予定どおり運用段階へ到達したかが明らかになる。

注目点

BullSequana ハードウェアの納入、CSC のカヤーニ新データセンターが設置可能な状態にあることの確認、システムの試運転開始に注目したい。決定的な節目は、2027年後半に LUMI-AI が稼働を開始することである。稼働後は、割り当てと利用状況のデータから、研究機関、スタートアップ、産業界が新たな処理能力をどの程度利用しているかが分かる。