要約
- この計画は、電力網に接続する最大590MWと、民間マイクログリッドで管理する約2.1GWの第三者契約電源を組み合わせる。供給源も運用の仕組みも異なる。
- Black HillsはGoogleが計画関連コストを負担し、既存顧客向けの保護条項もあると説明するが、発表資料だけでは契約上の仕組みを独立して検証できない。
Black Hillsの発表で最も大きな数字は、同社の電力会社が自ら発電すると表明した量ではない。Cheyenneで計画されるデータセンター向けの電源構成は、予備力を含み、追加の送電網拡張を除いて2.7GW。Black Hillsは最大590MWを電力網接続サービスで供給する見込みだ。別途、ワイオミング州内で第三者と契約した約2.1GWの電源を、Large Power Contract Service料金の下で民間マイクログリッドを通じて管理する。つまり同社がその2.1GWを所有または建設するわけではない。
二つの契約は9月30日付で発効し、10月6日に公表された。期間は2048年まで。Black Hillsは2027~29年に18億ドルを投じ、Cheyenne Prairieで564MWの天然ガス発電設備を建設する計画で、資産は非規制の関連会社が保有する。電力網接続分の残る26MWは、市場調達と産業向け料金の小売サービスを組み合わせる。同社は2027年から建設投資へのリターンとマイクログリッド管理料の計上を見込み、2030年の純利益を約1億5,000万ドル、発電投資控除後の2048年までの非レバレッジ・フリーキャッシュフローを約24億ドルと予測する。いずれも会社予想であり、実績ではない。発表資料によれば、Googleは納期の長い設備の確保に3億9,900万ドルの返還可能な前払金を拠出し、Black Hillsは2027年6月までに返す予定だ。
規模の比較より重要なのは、供給と計画のずれを誰が負担するのかという点だ。第三者電源が遅れた場合、負荷が送電設備より早く立ち上がった場合、管理料の算定基準となる最低ピーク負荷に届かない場合、どこに影響が出るのか。Black Hillsは費用転嫁、信用補完、早期終了、発電投資の全額回収に関する条項が既存顧客と株主を守ると説明している。しかし公表資料には契約別紙、担保額、給電順位、履行不全時の救済策がない。現時点で確認できるのは会社が保護条項を説明した事実であり、その効果が独立検証された事実ではない。
規制手続きも一つの許認可で完結しない。Black Hillsによると、Robinson変電所の許認可は5月に承認、発電設備拡張の工業立地許可は7月に申請、環境許可は8月に承認された。South Cheyenne送電拡張の申請は9月に提出し、ワイオミング州内の別の送電申請は第4四半期を見込む。ワイオミング州公益事業委員会の公開告知一覧は案件を追う入口だが、その後の申請が承認済みであることを示すものではない。同社の2026年ワイオミング電源計画は、2027年から95MWの短期的な供給不足を示す。この数字はBlack Hillsの第2四半期決算資料にも記載されている。計画負荷の大部分が通常の電力網供給外であっても、どこで分けるかは重要だ。公表済み料金表は既存のLPCS制度を示すが、Googleとの新契約の代わりにはならない。
これは段階的な供給計画であり、2.7GWがすでに消費されているわけではない。今後2年間は送電許可、発電設備、第三者契約、負荷達成時期がそろって進むかを確認し、その後に公表業績と約束された顧客保護を照合する必要がある。
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