要約
- Slackの公平な請求ポリシーでは、全員が非アクティブになった有料ワークスペースも最低一人分の請求対象となり、無料プランへの変更でこの扱いを抜ける。
- 前払い済みの未使用期間から生じるクレジットは、今後のSlackへの支払いに使うもの。譲渡や返金はできず、有料契約の終了後に失効する。
解散の連絡は契約担当まで届いているか
期間限定の事業が終わり、チームが解散したとする。Slackには引き継ぎを終えた報告と、お礼のメッセージだけが残る。誰も来なくなれば料金もなくなる、と予算担当が考えていても不思議はない。利用者数に応じた料金調整は、そういう期待を抱かせる仕組みだ。
ただし、最後の一人分は自動では消えない。Slackの公平な請求ポリシーには、すべてのメンバーが非アクティブになっても、無料プランに変更しない限り最低一人分を請求するとある。人は去った。課金の単位が一つ残った。
このポリシーの対象は、Slackのウェブサイトで購入し、クレジットカードまたはセルフサービスの請求書で支払う契約だ。前払いしたメンバーが使わなくなれば、未使用期間に応じたクレジットを受け取れる。人数が変わる組織にとっては有用な調整である。同時に、有料契約を続けるかどうかは、利用の有無とは別に決める必要がある。
事業部の完了報告書とソフトウェア契約の終了日は、同じ書類ではない。そこをつなぐ担当者がいなければ、立派に終わったプロジェクトに小さな固定費が居残る。
非アクティブでも鍵は持っている
請求上の非アクティブとは、28日を超えてSlackを使っていない状態を指す。状態の違いを説明する公式資料によれば、非アクティブのメンバーは引き続きワークスペースと有料機能にアクセスできる。再び利用すれば、残りの請求期間に対して日割りの料金が発生する。
アカウントの解除は別の操作になる。解除されたメンバーはアクセスできず、再び課金対象になるには再有効化が必要だ。請求上は静かになった人と、利用権限を終了した人では、運用上の意味が違う。
休暇中の社員と、契約を終えた外部協力者を同じ無操作日数だけで扱うと、必要な権限判断が抜ける。プロジェクトの終了時には、誰がまだ引き継ぎを行うのか、誰の仕事が完了したのかを確認する。請求システムはアクセスの頻度を測れるが、仕事の責任まで引き取ってくれるわけではない。
戻るのは現金ではなく、行き先のあるクレジット
月払いや年払いでは、アクティブなメンバーの料金を先に払う。Slackの解除時の計算説明では、そのメンバーを解除すると、次の月次または年次更新まで残る日数に応じてクレジットが生じる。公平な請求ポリシーの表は、オーナーや管理者による解除の場合、翌日にクレジットを付与するとしている。
残高は、その後のメンバー追加や更新などの支払いに充てられる。人数を減らしてもSlackを使い続ける会社なら、すでに支払った代金を将来の利用に振り向けられる。余分に買ってしまった期間を、次の必要な期間へ渡す仕組みだ。
完全に利用を終える買い手は、残高の見方を変える必要がある。ポリシー上、クレジットには通貨としての価値や交換価値がなく、譲渡・返金はできない。有料契約の終了後には失効する。画面に残る数字が大きくても、別のサービスの導入費や移行費には回せない。
一人分の最低料金も、利用可能なクレジットで相殺される場合がある。請求対象が残ることと、直ちに銀行口座から新たな現金が出ていくことは区別して追う必要がある。残高がどの支払いに使われ、いつ追加の現金が必要になるのか。それが終了前の資金計画になる。
人数の表だけでは支払日が見えない
メンバーを増やすときにも、支払いの時計は一つではない。月額のカード払いでは追加分を日割り計算して翌月に請求する。年額のカード払いでは年内の残期間に応じた額を月末に請求する。年額の銀行振込で前払い人数を超えて増えた場合は、暦四半期に一度、追加分の請求書が出る。
減員で返る未使用期間分はクレジットになる。人数の増減を、そのまま同額の現金の出入りとして予算表に転記すると、前払いと将来の相殺が混ざる。個別の現金支出を算出するには、その顧客の残高、更新日、適用注文書、今後必要な有料機能が足りない。この四つをそろえれば、最後の一席をいつまで残すかという話を金額と日付で進められる。
最後の一席には決裁者が要る
プラン変更・解約の公式手順は、ワークスペースのオーナーやアップグレードを行ったメンバーによる変更と、即時または次回更新時という適用時点を案内している。無料プランに移ると有料機能は使えなくなり、メッセージ、ファイル、アプリの制限が適用される。
まだ引き継ぎに有料機能が必要なら、その作業が終わる日まで維持する理由がある。終わっているなら、残高を使い切るためだけに新しい用事を探す順序は逆だ。買うべきサービスを先に決め、その費用に残高を充てる。
プロジェクトの閉鎖は、最後の投稿で完成するとは限らない。必要な作業を残さず、権限を整理し、契約の適用日を確かめるところまでが片付けだ。Slackは人数を数える。空席を片付ける担当者までは配置しない。
会員向け解説
プロフィールの詳細
適切な会員レベルでログインすると、解説全文と出典メモをご覧いただけます。
ストラテジックサークル限定
Strategic Circle
すべての読者に公開されています。参加してログインすると プロフィール解説 を閲覧できます。
Strategic Circle に参加Leadership Alliance 会員限定
Leadership Alliance
対象となる IP 資産の所有者・管理者向けです。ログインすると Leadership Alliance の解説を閲覧できます。
Leadership Alliance に参加





