要約

  • ICANNは10月22日、PTI理事会の第2席にTomslin Samme-Nlarを選び、ICANNの財務責任者Xavier Calvezを第4席に再任した。任期はいずれも2029年の年次会合まで。
  • 指名委員会が推薦する理事は連続2期まで。PTI総裁を除くICANN系理事には期数の上限がない。

同じ「2029年まで」の札が付いた席でも、座り続ける規則は同じではない。ICANNの10月22日の承認済み決議は、指名委員会が選んだTomslin Samme-NlarをPTI理事会の第2席に選任し、ICANN最高財務責任者Xavier Calvezを第4席に再任した。第2席ではAnupam Agrawalの任期が終了する。決議が記す理事構成の変更はここまでだ。

IANA機能を担うPTIの定款では、理事は5人。指名委員会が選ぶ2人はICANNとPTIの職員ではなく、残る3人は両組織の職員でPTI総裁も含む。全員を形式上選任するのは、PTIの唯一の会員であるICANNだ。入口が二つ、最後の手続きは一つという仕組みである。

違いは再任の場面で際立つ。指名委員会出身の理事は連続2期が上限。一方、総裁以外の内部理事には期数の上限が定められていない。今回の両席は2029年の年次会合で区切りを迎えるが、その先の継続可能性は同じではない。なお、定款は資格を満たした指名委員会候補を、特別な事情がない限りICANNが選任すると定める。外部候補の提案には制度上の重みがある。

ICANNは別の決議でKim DaviesをPTI総裁に再任した。今回の2席の交代とは別の役職だ。人事の記録からは新たな予算額やIANAサービスの変更は読み取れない。今後のPTI理事会議事録と計画文書を見れば、この顔ぶれがどの判断を支えたかが分かる。2029年は単なる満了日ではなく、異なる再任規則が再び表に出る日でもある。