要約
- Ofcomは、身体的特徴を辱めるコンテンツと、うつを促すコンテンツを、Online Safety Actの優先コンテンツに加えるよう勧告した。法定リストを変更する権限は国務大臣にある。
- 子どもの安全義務が始まってから最初の9か月間、子どもが有害コンテンツに接触した割合に有意な変化はなかった。報告は傾向を測ったが、法律の因果効果を測定していない。
報告書は届いた。スイッチはまだ大臣の机の上だ。Ofcomは2026年10月22日、Online Safety Act第63条にもとづく初の法定報告を公表した。子どもが有害コンテンツにどれほど接触しているか、影響の深刻さはどうかを検討し、第61条と第62条の法定カテゴリーを変えるべきか助言する。その答えは明快だ。身体的特徴へのスティグマを含むコンテンツとうつを促すコンテンツを、第62条の「優先コンテンツ」に加えるべきだという。
Ofcomの勧告だけで法律は変わらない。第219条は、国務大臣に第61条と第62条を規則で改正する権限を与え、Ofcomへの事前協議を求める。規制当局は証拠をまとめた。法的な分類を確定する権限は政府に残る。
「非指定コンテンツ」と「優先コンテンツ」の違いは、現場の義務に響く。サービス事業者と検索サービスには非指定コンテンツに関する義務もあるが、対象となるリスクは、各社が直近の子ども向けリスク評価で特定した種類に限られる。Ofcomは身体スティグマとうつのコンテンツを第62条に明記すれば、すでに同条にある種類と同じ法的な位置づけになると説明する。各サービスが自社の評価書にそのリスクを書いたかどうかが、保護の入口を決める余地は狭まる。
身体スティグマのコンテンツとは、体型や身体的特徴を辱めたり、否定的に扱ったりするもの。うつのコンテンツは、うつ、絶望、希望のなさを促したり、前向きなものとして描いたりする内容を含む。報告が重視するのは、単発の投稿より蓄積だ。何度も目にすることで影響が増す場合、一投稿ごとの判定だけでは全体の負荷をすくい損ねる。安全対策のチェックリストが、いつものように一件ずつの投稿数や処理済みの通報を数えて終われば、累積する接触は表から抜け落ちる。
数字は調査範囲を守って読む必要がある。2026年3~4月、11~17歳の42%が過去4週間に身体スティグマのコンテンツを見たと回答し、23%がうつのコンテンツを見たと答えた。Ofcomによると、いずれの割合も2025年12月から2026年4月まで有意な変化はなかった。接触経路として最も多かったのはパーソナライズド・フィードで、次がコメント欄だった。これはOfcomが定義した年齢、コンテンツ分類、サービス、想起期間に基づく推定だ。
全体の結果はさらに扱いにくい。2025年7月に子どもの安全義務が始まってから9か月間、少なくとも一種類の有害コンテンツに接した子どもの割合に有意な変化は確認されなかった。この数字から「法律が失敗した」と結論づければ、報告の射程を飛び越える。報告は個々のサービスの法令順守も、Protection of Children Codesの効果も評価していない。サービスごとの変更と、そのサービスを使う子どもの接触結果を時間軸で結びつけてもいない。施策の成果を判断するには、具体的な措置と接触結果をサービス単位で追う評価が必要だ。
それでもカテゴリーの変更は、書類の呼び名だけではない。法律上のリストは、事業者がどのリスクにシステムを向けるか、評価書に何を記載するか、Ofcomが何を審査するかを左右する。二種類が第62条に加われば、各社が自社評価でまだ拾っていないと答えて義務の範囲を狭める余地が小さくなる。規則と技術対策の間にある空白は、その後の検証で埋める必要がある。
Ofcomは報告を国務大臣に送付した。政府がカテゴリーを変更すれば、Ofcomは規制文書とガイダンスを更新する。また、2027年1月までにChildren’s Registerを改訂する予定だ。証拠の提出は済んだ。残る一手を、勧告を受け取った側が打つ。
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