• BEAM は、家庭、住宅組合、企業が所有する太陽光パネル、蓄電池、ヒートポンプ、蓄熱式給湯設備を集約するために設計されている
  • 現在は North Media がソフトウェアを所有しているが、接続済みの容量や、BEAM が管理するポートフォリオが Energinet の需給調整市場への参加に必要な事前審査を通過しているかは公表していない

事実

North Media は8月31日、Bodil Energy から BEAM ソフトウェアプラットフォームを900万 DKK で取得する手続きを完了した。BEAM は、太陽光パネル、蓄電池、ヒートポンプ、蓄熱式給湯設備を持つ家庭、住宅組合、企業が、それらの設備をデンマークの送電系統運用者 Energinet に電力系統の需給調整用として提供できるよう設計されている。

North Media はデンマークの上場企業で、ラストマイル配送とデジタルサービスを中核事業としている。同社は Tilst と Taastrup にある FK Distribution の施設にも太陽光発電設備と蓄電池を設置しており、2022年以降、グループの電力需要の一部を賄っている。North Media は、家庭および企業向けに BEAM の開発を継続するとしている。一方、接続されている設備の数や、その総容量は公表していない。同社は、BEAM により2026年に約500万 DKK の損失が生じると見込んでいる。

評価

BEAM の買収により、North Media は自社施設のエネルギー設備を管理する段階から踏み出す。同社は今後、家庭や企業が所有する設備を統合的に制御し、集約した調整力を Energinet に提供することを目指している。実務上の課題はもはやソフトウェアの取得そのものではなく、外部所有の設備を十分な規模で確実な制御下に置くことにある。

Energinet の規則では、集約されたポートフォリオとその制御システムが技術試験と事前審査を通過しなければ、アンシラリーサービス市場に参加できない。North Media は、BEAM が管理するポートフォリオがこの手続きを完了しているか、また参加可能な容量がどの程度あるかを明らかにしていない。

BTW の読者にとって、今回の買収は North Media が電力系統の需給調整用ポートフォリオを構築する手段を得たことを意味するが、そのようなポートフォリオが実際に稼働していることを示す証拠はまだない。事前審査を通過した設備群について容量が公表され、実際の発動実績が示されれば、BEAM がデンマークの電力系統に調整力を供給していることを確認できる。

注目点

North Media が、Energinet のアンシラリーサービス市場向けに承認された BEAM のポートフォリオを、その容量および設備構成とともに公表するかに注目したい。実際の発動実績と需給調整収益が示されれば、プラットフォームが設備所有者の獲得段階から電力系統向けサービスへ移行しているかを判断できる。その後の財務報告では、2026年に見込まれる500万 DKK の損失後に BEAM の事業がどう進展するかも確認する必要がある。