要約

  • Nnenna Nwakanmaは2015年、手頃な接続料金とオンラインの自由、プライバシーを一体の課題として語った。
  • A4AIの当時の報告では、平均所得を基準にした価格目標を達成していても、所得の低い人々には手が届かない国が多かった。
  • 実質的なアクセスには、支払えること、使い道に足る通信容量があること、利用時にも基本的権利を保てることが必要だ。この三点は本稿の整理であり、Nwakanmaが名付けた公式モデルではない。

「つながった」の先を問う

月500MBのモバイル通信で、高画質動画を見られるのは約2分にすぎない。料金表だけなら、その契約が「手頃」と判定される場合がある。だが、その容量で学習資料を読み、公共サービスを使い、仕事の情報をやり取りできるだろうか。A4AIの2015–16年報告が示したこの例は、「安い」と「使える」の距離を数字にしている。

Nnenna Nwakanmaが2015年4月にハーグの世界サイバー空間会議で行った演説も、接続を価格だけの問題にしなかった。Web Foundationが掲載した題名は「デジタル格差、オンラインの自由とプライバシーを乗り越える」。掲載ページは、価格を下げること、不当な大量監視をなくすこと、すべての人がいつでもインターネットの全体にアクセスできるようにすることを、彼女の呼びかけとして紹介している。

A4AIの調査と並べて読むと、アクセスには三つの問いがある。料金を払えるか。サービスを意味のある形で使えるか。プライバシーや自由を明け渡さず参加できるか。これは資料を踏まえた本稿の分析であり、Nwakanma自身が提示した正式な三段階モデルではない。

平均値では見えない人々

A4AIの2014年報告は、世界人口のほぼ6割がオフラインで、開発途上国の世帯の約7割にインターネット接続がないと推計した。51カ国の調査対象では、固定ブロードバンドの費用は平均月収のおよそ40%、初級モバイルプランは10%を少し超えていた。報告は価格のほか、関連性のあるコンテンツ、デジタル技能や言語の壁も利用を妨げると述べる。なお、同報告の指数は利用状況や政策環境を評価するもので、各国の価格そのものを直接測る指標ではない。

2015–16年の報告は、全国平均と所得分布の違いを示した。51カ国中25カ国は全国平均所得で見れば国連の5%目標を満たしていたが、所得下位20%について達成していたのは9カ国だった。平均値では達成したように見えても、多くの人には料金が重いまま、という構図が残る。

容量も重要だ。A4AIは月500MBでは高画質動画を約2分しか見られないと記し、1GBのモバイルデータを平均月収の2%以下で提供する「1 for 2」目標を提案した。これは報告の提案であり、世界共通の採択済み規格ではない。これらは2014–16年の歴史的な調査結果であって、現在の料金を示す数字として扱うべきではない。

接続後の自由とプライバシー

Nwakanmaの演説は料金の先へ進む。掲載された本文は、手頃な接続を人権、開発、社会正義と結び付け、オンライン発言による拘禁やプラットフォーム遮断に触れている。監視については、合法性、正当性、必要性、適切さ、比例性に加え、透明性、適正手続き、公的監督、利用者への通知、不正アクセスからの保護を判断基準として挙げた。Web Foundationは本文に「実際の発言内容と照合してください」と注記しているため、認証済み逐語録ではなく、公開された演説テキストとして扱うのが適切だ。

通信網が技術的に使えても、違法な監視、検閲、恣意的な遮断が予想されれば、人が享受できる自由は同じではない。これは、すべてのデータ収集やサービス中断を一括して非難する主張ではない。誰が決めたのか、法的根拠と範囲は何か、誰が監督し、影響を受けた人がどう異議を申し立てられるのかを問うものだ。

プライバシーは、理念だけでなく制度の運用として検証できる。規則、権限の制限、救済手段を見ればよい。

政策手段は一か所にない

A4AIの2014年報告は、手頃なアクセスを促す政策要因として、国家ブロードバンド戦略、競争、周波数割当、インフラ共有、学校・図書館・コミュニティ施設などでの公共アクセスを挙げた。これは報告の提言であって、Nwakanmaが個別に実施を決定した政策ではない。料金補助だけでは、設備投資のコストや選択肢の乏しさ、家庭で契約できない人々の問題を解消しないと分かる。

Web Foundationが2018年に掲載した記事は、当時のアフリカについて人口の22%がオンラインだと述べた。同記事が紹介したWomen’s Rights Onlineの調査地域では、女性が男性よりオンラインである可能性は50%低く、経済的・政治的なエンパワメントにインターネットを使う可能性は30–50%低かった。また、アフリカ各地のUniversal Service and Access Fundsに約4億800万米ドルが使われずに残っていると推計した。これは2018年時点の公表値と推計であり、2026年の地域統計でも、特定の基金が今も未使用だという証拠でもない。

問うべきなのは、誰が拠出し、誰が配分を決め、誰が受け取り、事業が実際の接続を増やしたと何で確認するかだ。基金の残高やカバー率の目標は、そのまま成果を意味しない。

数字と権利を同じ帳簿に載せる

Lu HengのNote 20は、象徴的な言葉と実行・観察できる条件を区別する。アクセスに当てはめるなら、世帯の実負担、使えるデータ量、通信品質、公共アクセスの場所、法的保護を見なければならない。接続数だけでは不十分だ。

資料はすべて過去のもので、Nwakanmaが後の政策変更を引き起こしたことや、彼女の活動で料金が下がったことを証明しない。それでも、料金、自由、プライバシーを公の場で結び付けた記録は残っている。アクセスは初回の接続時だけで評価されるものではない。その後に何ができるか、そして自由にできるかにも左右される。

出典