要約

  • CRTCは、SWIFTが支援した全ネットワークに集約型の光回線卸アクセス義務を広げる申請を退けた。既存の契約上の接続義務とは別の判断だ。
  • SWIFTが7年間保有する51%の持分は、資金を投じたネットワーク設備に対するもの。運営会社そのものの過半数を所有するわけではない。

家まで光回線が届く。それだけでも、通信環境は大きく変わる。では、契約する会社も選べるようになるのだろうか。

その間に何があるかは、カナダ・オンタリオ州南西部の広帯域整備事業SWIFTの接続案内を見ると分かりやすい。地下の設備室や地上のボックス、通信キャビネットにある光ファイバーの接続点が説明されている。地域別の一覧へのリンクがあり、利用を希望する通信事業者は各運営事業者へ問い合わせるよう案内される。

接続する場所はある。しかし、その先の伝送を誰が担い、いくらで利用できるかが決まらなければ、家庭向けの料金プランは作れない。接続点は、新しい契約先そのものではない。

同じ光ファイバーでも、事業者の仕事は違う

2026年3月27日の決定で、CRTCはBroadlyticsの申請を却下した。同社はSWIFTの支援を受けた全ネットワークに、集約型のFTTP卸アクセス義務を適用するよう求めていた。オープンアクセスの枠組みや、資産移転に伴う保護措置も要求していた。

集約型では、利用者までの接続に加え、比較的中心部の引き渡し地点までの伝送も卸サービスに含まれる。競合事業者は、少ない接続地点から顧客にサービスを届けられる。これに対し、非集約型では、より地域に近い地点に接続し、競合側が伝送をより多く手配する。

SWIFTの支援先には、もともと非集約型アクセスを提供する契約上の義務があった。決定には4,469の相互接続点が記されている。「他社には使えないネットワーク」と言い切るのは誤りだ。一方、これだけの数の地点があるからといって、すべてで採算の合う小売サービスをすぐ始められるとも限らない。公開ページが説明するのはバックホールへの接続であり、家庭向けサービスに必要な条件がそろった料金表ではない。

51%の持分が意味すること

SWIFTは自治体に支えられた非営利の地域事業で、公的資金と民間投資を組み合わせている。決定によれば、関連するネットワークは6万6,000を超える世帯・事業所に届いている。これは整備の広がりを示す数字であって、乗り換えた契約者数ではない。

SWIFTは、支援したネットワーク設備の51%の持分を各事業の完成から7年間保有し、その後、建設と運営を担う事業者に譲渡する。全事業が同じ日に7年目を迎えるわけではない。会社の支配権を持つ仕組みでもない。

規制の対象は、さらに別の基準で決まる。2024年の卸政策は、一定の大手既存電話事業者に対し、従来の営業地域内で集約型の光回線アクセスを義務付けたが、例外も設けた。補助を受けたすべての事業者を対象にしたものではない。この案件でCRTCは、SWIFTの支援先のうち対象となるのはBellのみで、料金表によって義務を履行しているとした。

多数意見は、既存政策への違反も、卸の枠組みを再検討する十分な根拠も、この記録では示されていないと判断した。私的な契約関係に関する追加の要求は、この手続きでは管轄外とした。ただし、それは支援地域の競争に問題がないという認定ではない。

委員のBram Abramsonも、申請された法的確認が成り立つとは認めなかった。部分的に異論を唱えたのは、その後の対応だ。補助を受けた地域ネットワークの市場支配力を調べ、小売料金への制約、簡素な接続制度、資金提供者による同等の措置などを検討する調査を始めるべきだとした。これらは提案であり、新たな義務ではない。

大手向けの制度をそのまま小さな事業者に当てはめれば、整備を担った側の負担が重くなりうる。それでも、光回線が届いた時点で「選べるか」という問いが消えるわけではない。接続点から実際の選択肢まで、まだ設計すべき部分が残っている。