Summary
- ARINの組織ID案内は、退職などで既存の管理・技術連絡先にARIN Onlineの個人アカウントを結び付けられない場合、Org IDの回復を申請するよう定める。職員が権限を調べ、2営業日以内の返答を目標とする。
- 2026年料金表では組織IDの回復は100ドル、新規作成は50ドル。いずれも審査前に支払い、返金されない。上流事業者からの再割り当て資源しかない場合は、新IDと上流側の再登録が別の道になる。
- 連絡先の紐付けは認証済みアカウント内のチケットに移った。ARINの6月報告によると、メールによる連絡先回復は2026年5月26日の更新で終了した。
障害は、アドレスが消えた日に起きるのではない。逆引きDNSを変えたい、資源を移したい、技術連絡先を直したい。
その時になって、登録には会社名があるのに操作を承認できる人が社内にいないと分かる。番号資源の保有と、その資源を管理する権限は別々の台帳で動いているようなものだ。
ARINのデータベース案内によれば、Org IDは組織、番号資源、権限を持つ連絡先を束ねる。Admin POCは組織情報の更新、資源の申請・移転、逆引き委任の管理ができる。組織のTech POCにも同種の権限がある。Abuse POCは通報を受け取れるが、データベースを変更できない。退職者の代わりに苦情窓口だけ残しても、操作権限は戻らない。
通常は個人のARIN Onlineアカウントを既存のAdminかTech POCに結び付ける。最後の担当者が去ってそれができなくなった場合、ARINの手順はポータルの「Recover Org ID」へ進む。通常のREST更新とは違う。申請にチケット番号が付き、職員が調査し、アカウントに2営業日以内に返答する。組織を代表する権限の証拠を求められる場合がある。署名済みのRegistration Services Agreementがなければ、承認前に求められることもある。2営業日は返答の目標であり、権限がその日に戻る約束ではない。
2026年1月1日発効の料金表は、回復100ドル、作成50ドルと明記する。取引手数料は返金不可で、評価に先立って支払う。金額そのものより重いのは順番だ。先に支払い、その後で、申請者に組織の登録を動かす資格があるか職員が判断する。支払った事実だけで権限は成立しない。
安い方の新規作成は、すべての旧IDに使える逃げ道ではない。ARIN登録サービス部門の説明は、旧IDに上流事業者から再割り当て・再配分された資源しかないか、資源がない組織なら、新IDを作る方が適切な場合があるとする。その後、上流事業者にSWIPで顧客資源を新IDへ登録し直してもらう。ARINから直接割り振られた資源を持つ組織にとって、新しい番号は古い資源を運ぶ容器にならない。既存IDの回復が必要になる。
人を連絡先に結ぶ最初の段階も変わった。2026年1月の発表では、既にPOCに結び付いたユーザーが新たな連結申請をポータル内で承認・拒否する。誰も結び付いていないPOCなら登録サービス部門がチケットを受け、関連Org IDのAdminまたはTech POCと調整する。POCがOrg IDに所属していなければチケットは発行されず、職員への連絡が案内される。6月の更新は、メールによるPOC回復を5月26日に終了したと記録する。アカウントの連結、POCの回復、Org IDの回復はそれぞれ別の手続きだ。
POCの設計は人事制度でもある。ARINは個人アカウントの共用を認めない。2026年9月の説明では、個人型POCに紐付けられるアカウントは一つ、役割型POCには複数と示す。ある社員が他人の個人型POCを作ると、作成者のアカウントが自動的に紐付き、本人が使えないことがある。複数の実名アカウントで役割型POCを運用すれば、一人の退職に承認権を預けずに済む。
レガシー資源には別の境界がある。ARINのFAQによると、レガシー資源のOrg IDは通常、新しいRSAに署名せず更新できる。ただし合併・買収で資源が別組織に移ったなら、まずARINのデータベース上で移転手続きが必要だ。ログイン権限の回復は、資源の名義変更を代行しない。
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