Summary
- ARINが報告した評価と期待の差は2023年の7ポイントから2026年の3ポイントへ縮小したが、評価スコアは79%から71%へ下がった。
- 完了回答は2026年が930件、2023年は317件。ARINは職業的に幅広くなった回答者を過去の標本に合わせて調整していない。
差が4ポイント縮まった、と聞けば改善に見える。内訳は厳しい。回答者が付けたARINの評価は2023年から8ポイント下がり、期待は11ポイント下がった。期待のほうが速く落ちたため差が縮まった。
これがARINが10月16日に公表した5回目の顧客・会員満足度調査の要点だ。評価表は38項目を9分野に分け、感じられた実績と期待を比べる。全体の差は2023年の7ポイントから2026年の3ポイントへ縮小。図表の評価値は79%から71%へ、期待値は85%から74%へ下がった。
丸め後の数字を引くと、2023年は6ポイントとなり、報告値の7と合わない。ARINは丸め前の数値で計算したため表と差が異なることがあると説明する。この指標は報告書独自の値で、掲載図だけから正確に再計算できない。
回答者の構成も変わった。2026年のオンライン調査は930件の完了回答、2023年は317件。ARINによると、今回は職業がより多様で経験年数が短く、ネットワーク技術者以外の役割も増えた。過去と同じ構成になるよう標本を補正してはいない。全体標本の誤差は±3ポイント、細分集団ではさらに大きい。
インターネットガバナンスだけ差が2から6ポイントに拡大した。ポリシー策定は4から1へ縮小。顧客サービスは9から6へ縮まったが改善対象に残り、広報・コミュニケーションは9から4になった。ロイヤルティ指数は85から81へ下がり、最高評価は主に中程度の評価へ移った。
調査は資源移転が期限内に処理されたか、ルーティングセキュリティの道具が動いたかを証明しない。回答者がどこで体験の質が落ちたと感じたかを示す。評価も期待も下がり、期待の下げ幅のほうが大きく、回答者の幅も広がった。報告書には標本を揃えてサービスと回答者構成を切り分ける分析がない。その比較があれば、8ポイント低下を運営実績にどこまで結び付けられるかが変わる。
ARINは調査を年間の意見と合わせて優先事項に使うとしている。評価表は記念品ではなく運営の道具だ。次回は比較可能な項目、回答者層の影響、応答速度・情報の正確さ・申請手続きの改善を示してほしい。期待も下がっているなら、差が縮んでもサービスが戻ったとは言えない。
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