要約

  • 2026年末の目標は、残る審査を完了するか、担当NIRに確認・是正のため引き継ぐことだ。すべての是正措置が年内に終わるとは述べていない。
  • APNICは2027年初めに結果をコミュニティへ共有して計画を終える意向だが、一部の是正作業はその後も続くと見込んでいる。

どの工程が終わったのか

「審査が完了した」という一文だけでは、データ分析、現地での確認、是正措置のどこまで進んだかが分からない。APNICが10月12日に公表した更新は、その違いを日程で示している。2026年末までに、残る審査を終えるか、各国インターネットレジストリ(NIR)に確認と是正を委ねる。計画自体は2027年初め、結果をコミュニティに共有する時点で終了する見込みだ。一部の是正は計画終了後も続く可能性がある。

これは三つの異なる状態である。集計データの分析はAPNICによる調査工程を示す。NIRへの引き継ぎは確認や修正が残っていることを示す。計画の終了は、結果を公表する組織上の日程を示す。いずれも、それだけで個別の委譲がポリシー違反だったことや、記録の修正が完了したことを証明しない。

レジストリーの記録は運用上参照される情報だが、審査で見つかった兆候は確認を始める理由にすぎない。疑わしいデータを確定した事実として扱えば、証拠と判断の境界が消える。修正が必要なら、その根拠と変更に至る経路を追えるようにする必要がある。

9月の資料が示した作業段階

9月10日のAPNIC 62活動報告では、JPNIC、TWNIC、KRNICの審査が完了とされた。CNNIC、IDNIC Part 2、APNICは集計データ分析中、IDNIC Part 1、VNNIC、IRINNはNIRによる結果確認・是正中だった。年末までの目標は、残る審査を完了するか、NIR確認・是正の段階に進めることだった。

10月の第3四半期更新は、いくつかの進展を伝えたが、計画全体の終了を宣言してはいない。IRINNとCNNICの初期データ審査は四半期中に完了した。IRINNの結果は9月にIRINNとNIXIへ渡され、CNNICの結果は10月に共有する予定とされた。IDNICの最終データ審査は継続中で、最初のIDNIC審査から漏れていた5年間を対象にする。APNIC自身のレジストリデータ分析も9月に始まった。

APNICはVNNIC、IDNIC、そして新たにIRINNと結果を評価し、誤検知を取り除く作業をしているという。公表資料には、今回の対象レコード総数、誤検知数、最終的な是正件数はない。この情報だけから総合的な誤り率を算出したり、特定の委譲が規則に反していると判断したりはできない。

2025年第4四半期の更新では、APJIIによるIDNIC調査が別途説明されていた。この以前の調査は、ここで扱う現在の審査対象と混同すべきではない。

一つの締切にまとめない

計画の中心は、APNICとNIRが約10年の初期期間に行ったIPv4委譲・移転を、アドレスポリシーに照らして確認することだ。計画ページには、抜き取り確認、ポリシーや手順の検討、会員アカウントの正確性確認、NIRへの支援、合意文書の確認も挙げられている。関係する活動ではあるが、同じ評価作業でも同じ終了日でもない。

名称が「監査」から「審査」に変わったのは、コミュニティからの意見を受けたものだ。名称変更だけでは記録の正しさは分からない。審査で確認事項が見つかっても、それは違反の証明ではない。結果を公表した後にも是正が残るなら、別の状態として示すべきだ。

次のコミュニティ向け更新は2026年12月の予定である。そこで9月の一覧と照合し、結果の引き渡し、NIRによる確認、APNIC自身の分析がどこまで進んだかを見たい。2027年初めの計画終了は別の節目として読み、継続中の是正措置を計画終了に含めて見えなくしないことが重要だ。

出典