要約

  • DRAFT02の概要は、理事会が行き詰まった場合や理由なく批准を拒んだ場合に請願できるとする。実際の条文が認めるのは、適法に構成され機能する理事会が存在しない場合だけだ。
  • 請願には、異なる資源会員の登録連絡先であるPDWGメンバー15人以上と、三つ以上のサブリージョンからの参加が要る。その後、事務局側が新たに分析する。草案は現在も協議中だ。

概要は広く、扉は狭い

AFRINICの政策開発作業部会(PDWG)の運営規則を改める提案には、緊急時の請願ルートを説明する二つの文章がある。

概要によれば、理事会が動けない、または理由を示さず批准を拒んだ場合、作業部会は政策の批准を求めて請願できる。理事会が停止している場合と、理由を言わずに拒む場合の二つを想定しているように読める。

ところが、実施条文はもっと狭い。第3.3.11条では、PDWGで合意に達した政策案を共同議長が理事会に提出する。理事会は別の判断を下せるが、その場合は理由をResource Policy Discussionメーリングリストに公表する。続いて作業部会がその判断を議論し、次の手を決める。

請願ルートは次の段落にある。発動条件は「適法に構成され、機能している理事会が存在しない」ことだ。理事会が存続して実務を行いながら批准を拒んでも、この条件には当てはまらない。概要が示すのは、行き詰まった理事会や説明のない拒否。実施条文が示すのは、制度として不在の理事会だ。

この差で救済策の範囲が変わる。提案は行き詰まりを抜ける非常口を掲げるが、実際の条文では扉が奥まった位置にある。

15人、三つのサブリージョン、そして再審査

条件を満たしても、一人だけでは請願を進められない。少なくとも15人のPDWGメンバーが支持しなければならない。各人は異なるAFRINIC資源会員の登録連絡先であり、署名者は三つ以上のサブリージョンにまたがる必要がある。その後、事務局側が改めて分析する。新たな問題が見つからなければ、案を批准済みとして職員が実施すると条文は定める。

基準と再確認を備えた、実在する予備ルートだ。ただし、発動するのは機能する理事会が存在しなくなった後に限られる。理由を付けた拒否にも、理由を公表しない拒否にも、同じ請願制度は設けていない。通常の理事会が拒む場合、文書が示すのは理由付き決定を公表し、作業部会で議論を続ける道だ。

この違いは、提案者が解決したいとする問題に直結する。概要は理事会の定足数不足が政策批准・実施の停滞、公開政策会議の未開催、共同議長や委員会の任期更新、NRO NC代表の再任、RPDメーリングリストの停止に影響したと述べる。これは提案者の問題提起だ。件数や期間は示されていないが、新設条文の条件は一行ずつ確かめられる。

理事会にはもう一つの鍵が残る

第3.3.12条は、AFRINICの経営、監督、業務に関する残余の法定権限と受託責任を理事会に留保する。その条文と、理事会不在時に職員が政策を批准済みとみなして実施できる条文が並んでいる。

草案は両者の接続を説明していない。理事会不在時に職員が動ける道を作りつつ、同じ規則で理事会の広い権限も残す。理事会が再び機能した後、すでに実施された政策をどう扱うかは書かれていない。

現行のAFRINIC手続きでは、作業部会の合意を得た案が理事会の批准に回る。定款11.2条は理事会に年一回以上の公開政策会議を求め、現行マニュアルは年二回を定める。DRAFT02は定款11.2条とNRO NC選出手続きの改定も必要だとする。新規則が有効になるまで、まだ通る扉がいくつもある。

提案の現在の状態は協議中だ。10月28日のウェビナーで提案者が説明し、11月18日のAFRINIC-38議題では50分が割り当てられている。そこで問うべきことは明快だ。請願制度は批准を拒む理事会も対象にするのか、それとも適法に機能する理事会が存在しない場合だけか。概要は前者を示し、実施条文は後者を選んでいる。

出典