要約

  • 2026年9月27日時点で確認できる公的記録では、受理人の管財終了申立(2025年10月8日、SC/COM/MOT/000757/2025)に対する判決は未公表であり、8月24日以降の裁判所文書も確認されていません。
  • 2026年8月24日、AFRINIC理事会はMike Silber氏のCEO候補指名を「受理人の同意の下で」発表しました。その実効的な付与は2027年1月1日発効の将来効力を持つ任命であり、管財状態の変更ではありません。
  • 2026年8月28日、理事会はAppeal Committee(上訴委員会)を構成しました。こちらには受理人同意の文言が確認できる記録上存在しません。この欠落は拒否や不要の証明ではなく、あくまで記録上の不在にすぎません。
  • 2026年5月14日、最高裁判所はCloud Innovation Ltdに対する暫定命令を発し、ICANNの清算申立(SC/COM/PET/000508/2025)への当事者参加を認めました。これらは確認された限りで最新の日付付き裁判所文書です。

支配面を規定する文書の連鎖

どの文書が権限を付与するのか、という問いに答えるには、文書の発行主体と正文の双方を確認する必要があります。マウリティウス最高裁判所の管財命令が受理人Dabee氏に権限を付与し、理事会の一部の行為は受理人の同意を前提としています。2025年10月13日のAFRINIC理事会・受理人連名コミュニケは、受理人が2025年10月8日に「管財終了の申立」を最高裁判所(破産部)に提出し、判決を待つ間は正式な解任まで業務を継続することに同意したと記録しています(AFRINIC-Announce 2025年10月)。

2026年3月12日の会員向け更新では、受理人の解任申立ては審理済みで判決待ちであり、受理人は申請手続を通過するIPアドレスの割当・割振りを承認し続けていると説明されています(会員向け更新)。これが割当承認権限が受理人を経由することを示す最も明確な当事者の記述です。

2026年8月以降の文書の正文

8月24日のCEO候補指名コミュニケは、理事会の行為が「受理人の同意の下で」行われたことを明示的に記録しています(announceミラーリング)。一方、8月28日のAppeal Committee構成文書は、即時発効で2026年12月31日までの任期、委員(Silvio Cabral、Sami Salih、Oluwaseun Ojedeji、Nitin Kelawon Sookun、Eddy Lareine各氏)の指名を記録しますが、受理人同意の文言は確認できる記録にありません(Appeal Committee構成)。これはPDPの紛争解決条項に起因する上訴を扱う委員会であり、文書の書式上の差異が同意不要性の証明になるわけではありません。

9月1日にAFRINICが掲載したのは、NRO EC/NRO NCのICP-2見直し資料(ASO AC推薦のRIRガバナンス文書案v3)であり、これは外部ガバナンス過程の文書であって管財の実効状態とは無関係です(NRO資料)。ただし、AFRINICの公表面が通常どおり機能し続けていることの傍証にはなります。

裁判所記録の所在と限界

確認された限りで最新の日付付き裁判所文書は、2026年5月14日の2件です。Cloud Innovation Ltdに対する暫定命令(Larus Ltdを通じた虚偽・誤解を招く発言を理由とするもの)と、清算申立へのICANNの当事者参加許可です(AFRINICコミュニケ 2026年5月15日、The Registerの報道)。これらは暫定措置であって実体判断ではありません。AFRINIC自身のcourt-casesページは事件一覧への入口として存在しますが、本稿の検索では実質的な行データを読み取ることができませんでした(court-cases)。この不在の発見は、解任命令が存在しないことの証明ではありません。

AFRINICの公的表面(ホームページ、ニュース一覧)は2026年9月14日の祝日告知まで更新が確認でき、8月から9月の索引に裁判所命令や受理人解任の項目は見当たりません(祝日告知 2026年9月14日)。

何が変わっていないのか

2026年9月27日時点の支配面は、次の三点で要約できます。第一に、管財命令が依然として権限の最上位にあります。第二に、理事会の一部の行為(8月24日のCEO候補指名)は受理人同意を明示的に前提とします。第三に、別の行為(8月28日のAppeal Committee構成)には同意文言が記録上現れませんが、これが権限境界の変化を示すのか書式差異なのかは現時点の公的記録からは判定できません。解任判決が公表された場合にのみ、この第二・第三の点は再評価されるべきです。