要約

  • 2026年ラウンドのセーフガード評価は、申請を進めたままレジストリ契約に追加の義務を載せられる。
  • GACのバリ声明は、その義務をどう監視・執行し、どの法域の法律を適用するかを問うた。

契約書は約束をしまっておくには便利だ。巡回点検はしてくれない。10月26日のGACバリ声明は、新しいトップレベルドメインの安全策をその現実に引き戻した。医療、金融、教育、寄付募集、公共サービス、政府機能を連想させる申請について、加盟メンバーが消費者保護とDNS悪用を懸念した。文化や言語の違いも評価に織り込むよう求めている。

10月7日版の申請ガイドブックでは、申請者の回答を公開し、意見募集のあとICANNが文字列を四つのリスク群に分類する。規制業種の開放型、厳格な規制業種の限定型、嫌がらせにつながるもの、政府固有の機能だ。該当する公共利益上の安全策は文言を変えずにレジストリ契約の仕様書11へ入る。分類は契約内容を決める工程であり、この評価によって申請の進行は止まらない。

ガイドブックは安全策を拘束力のある義務と位置づけ、ICANNによる執行を明記する。法律の順守、セキュリティー、連絡先、必要な資格などが対象だ。PICDRPという違反申立ての経路もある。そこでバリの問いが鋭くなる。違反の兆候を平時にどう見つけるのか。誰の記録を誰が調べるのか。「適用法」が複数の法域にまたがるとき、判断はどうつなぐのか。声明は問いを記録したが、合意済みの監視設計を示していない。

文字列の分類、契約条項、履行を示す証拠。この三つが公開記録としてつながれば、安全策は読者にも追跡できる。規制業種の信用を借りるドメインには、署名後も目を開けている制度が要る。

一次資料:GACバリ声明、申請ガイドブック、ICANNのPICDRP。