概要

  • Global AKAR は、3基のアンテナによる概念実証を経て、2029年末までに選定拠点で100基超のアンテナを稼働させる計画だ
  • Skynopy のソフトウェアにより、衛星事業者は対象となる Eutelsat の地上局を単一のインターフェースから利用できるようになる

事実関係

Eutelsat とフランスの地上局サービス企業 Skynopy は、低軌道衛星サービス向けのソフトウェア定義型地上局ネットワーク Global AKAR を開発する提携契約を締結した。両社は、2029年末までに選定拠点へ100基超のアンテナを配備して運用し、地球観測や軌道上用途を含む S バンド、X バンド、Ka バンドのサービスに対応する計画だ。

Skynopy は現在、17カ所の地上局拠点で事業を展開しており、衛星事業者が単一のインターフェースからアンテナを利用できるようにする統合制御ソフトウェアと仮想化モデム技術を開発している。Global AKAR では、選定された Eutelsat の地上局が、Eutelsat 自身のネットワークと顧客への対応を続けながら、追加の事業者にもサービスを提供する。この計画は、3基のアンテナを用いた地球観測の概念実証を受けたもので、両社は、この実証によってこの方式の技術的実現可能性が示されたとしている。

分析

Global AKAR は、選定された Eutelsat の地上インフラの利用方法を変える。衛星事業者が各地上局へのアクセスを個別に手配する代わりに、Skynopy は対象アンテナ全体にソフトウェア層を設け、事業者が単一のインターフェースから利用できるようにする。

これにより、既存インフラの統合自体がネットワーク拡張の一部となる。Eutelsat は自社サービスでの利用を続けながら、選定拠点を追加の事業者に開放できる。一方、Skynopy はすべての地上局を自ら建設せずにネットワークを拡張できる。ただし、このモデルはなお、3基のアンテナによる実証から100基超のアンテナを備えた運用ネットワークへ移行する必要がある。

BTW の読者にとって実務上の変化は、衛星事業者がすべての地上局を自ら運用しなくても、より多くのダウンリンク拠点を利用できる可能性があることだ。重要な試金石は、既存の Eutelsat 拠点が同社自身の運用要件を満たし続けながら、第三者のトラフィックを大規模に処理できるかどうかである。

注目点

選定された Eutelsat 拠点が初めて Global AKAR の運用を開始し、第三者の衛星事業者にサービスを提供する時期に注目したい。顧客による利用、アンテナの配備、2029年末の目標に向けた進捗によって、共同利用モデルが当初の3基による実証を超えて拡大可能かどうかが明らかになる。