要約
- 修正案はCAAの規制行為を航空オンブズマンの対象に含める一方、申立ての入口と「規制対象者」の定義には別の航空事業者を並べている。
- オンブズマンはCAAに再検討と公表を求められるが、結論は指定できない。直接の苦情をどう受け付けるかは議会が詰める必要がある。
申立書の宛先が見つからない
苦情処理制度は、結論が不満なときだけ役に立たないのではない。申立書の「相手方」欄に誰を書くのか分からない時点で、入口が止まる。John MilneとChris Coghlanが10月30日に提出したNC1は、航空オンブズマンを新設する提案だ。現行の窓口ではなく、議会の審議資料に載った修正案である。
対象の範囲は広い。乗客本人や代理人は、航空会社、空港、航空航行サービスの提供について申し立てられる。空域変更、飛行経路、航空航行サービスから実質的な影響を受ける地域の住民や代表団体にも道を開く。そして、CAAが規制機能を行使する際の行為、空域変更の決定も調査対象に明記した。
しかし第3項は、オンブズマンが「規制対象者」に対する苦情を調査すると定める。末尾の定義は、運航免許の保有者、空港運営者、免許を受けた航空航行サービス提供者を挙げる。CAAはそこにいない。規制機関の行為は対象欄にあるのに、申立ての相手方欄には登場しない。
航空券の欠航なら、乗客は航空会社を特定できる。空域変更の判断を争う住民は、誰に対する申立てとして受け付けてもらうのかを知りたい。NC1は、例外的に不合理と判断される場合を除き、規制対象者の社内苦情手続を使い切るよう求める。CAAへの直接申立てで誰を相手方とし、どの内部手続を先に尽くすのか、案は特定していない。最終条文が両方を書けば、この入口のずれは解消する。
再検討を命じても、結論は奪わない
CAAの行為を扱う仕組み自体は、細かく書かれている。オンブズマンはCAAに対し、決定その他の事項を再検討するよう通知できる。CAAは指定された合理的な期間内に応じ、決定を維持・変更・撤回したのか、別の措置を取ったのかを理由付きで公表する。その回答はオンブズマンと国務大臣に送られ、大臣が議会に提出する。再検討の指示は、サービス提供者への判断と同じ方法で執行できる。
再検討、理由、公開記録を一つの命令で求められる。行政へのお願い状より強い手段だ。
一方、オンブズマンは特定の結論をCAAに強制できず、自分の判断でCAAの決定を置き換えることもできない。二度目の説明は求められても、航空規制の最終判断者にはならない。空域変更に反対する住民が再検討を勝ち取っても、結果が変わるとは限らない。変わらなければ、CAAは理由を表に出す。
サービス苦情では別の救済がある。規制対象者に対し、申立人に有利な判断を出し、補償や是正措置を命じ、その判断を拘束力ある形で執行できる。事業者のサービス紛争とCAAの規制行為では、同じオンブズマンでも出口が違う。入口もそれぞれ定める必要がある。
独立性を決めるのは後続規則
オンブズマンは、国務大臣が適切と考える関係者に相談したうえで任命する。任期、任命条件、解任手続、設立、運営、資金は後の規則に委ねる。NC1は、CAAに登録された航空機の運航者または所有者、そして空港運営者からの賦課金を資金源として挙げた。オンブズマンは苦情の数、種類、処理結果を含む年次報告を議会に提出する。
制度には、国務大臣が任命し、航空事業者が賦課金で運営を支えるという二つの依存関係がある。後続規則は任期、解任条件、賦課金の算定を定める。年次報告は活動を可視化するが、件数だけでは住民が窓口に届いたか、再検討で決定が変わったかは分からない。
NC1はCAAに再度回答させる装置を描き、申立ての宛先と事前手続を後回しにした。最初の案件が来る前に、議会は相手方、先行手続、任命と資金の保障を明記すべきだ。規制機関は批判を受け止められる。苦情制度は、宛名なしでは動かない。
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