要約

  • Brian JonesとMatthew Gambleは、三つ以上の自律システムが利用する共有の物理的交換設備をIXPと定義するARIN-2024-4の担当者だった。
  • 独立した参加者と仮想IXPをめぐる疑問を受け、Jonesは2024年10月25日に廃案を動議し、諮問委員会は全会一致で承認した。

ASNが三つ並べば、IXPも一つできあがり。数字だけ見ると、そう言いたくなる。ARIN-2024-4が提案したのは、三つ以上の自律システムが使う共有の物理的交換設備という定義だった。しかし同じ会社が三つのASNを持っていたら、そこには何者が集まっているのか。

ARIN諮問委員のBrian JonesはMatthew Gambleとともにこの案を担当した。4月に原案を提出したのはAaron WendelとMartin Hanniganだ。6月の改稿では「Ethernet」を削り、特定技術への縛りを緩めた。10月のARIN 54でJonesが説明したのは、もう一つの食い違いだった。番号資源ポリシーの第4.4節は「ほかに三者」、第6.10.1節は「ほかに二者」とする。定義を一つ足すだけでは、両方の敷居はそろわない。

公式の議事録では、Douglas Caminが一社の複数ASNという抜け道を尋ねる。物理設備という条件で仮想の交換をどう扱うかという問いも出た。Kevin Blumbergは、重要インフラ向け資源の公益性まで定義が表しているのかを問う。JonesはEthernetを外した経緯を説明した。だが装置の種類を広げても、参加者の独立性までは証明できない。

翌日の諮問委員会議事録には、Jonesが支持不足を理由に廃案を動議し、Gambleが賛成、全会一致で可決されたとある。ARINの記録上の廃案日は10月30日。担当者が自分の扱う草案に幕を引いた。三つという数字を残すより、その数字が何を数えるのかを問い直す方を選んだのである。