要約

  • Arcepの意見募集はパリ時間11月10日18時に締め切る。案は2025年のEU決定2件を反映し、フランスの短距離無線の周波数表を更新する。
  • 916.1~919.4 MHzについて、フランス案は「無線測位用途」、EU決定は「非特定短距離機器」と記す。保安検査装置は明確に屋内限定だ。

フランスの短距離無線周波数表に、新しい行が加わろうとしている。その一行には、少し気になる分類のずれがある。同じ916.1~919.4 MHzについて、Arcep案と、反映対象のEU決定でカテゴリー名が違う。

Arcep案は「無線測位用途」と記す。EUの実施決定2025/650は同じ帯域を「非特定短距離機器」と分類する。フランスの2023年表では、917.4~919.4 MHzに後者のカテゴリーが使われていた。2026年案は下限を916.1 MHzまで広げ、ラベルも変えた。公表された意見募集文書には変更理由が書かれていない。

周波数表を集める趣味の人だけの話ではない。カテゴリー名は周波数、出力上限、送信時間と並び、機器チームがどの条件で設計すべきかを決める。案の916.1~919.4 MHzは、EIRP 25 mW、チャネル幅最大600 kHz、デューティ比1%。隣の広帯域データ用の行は916.4~919.4 MHzで、チャネル幅は600 kHz超から1 MHzまで。デューティ比上限はネットワークのアクセスポイントで10%、その他で2.8%。移動・遊牧型の端末はマスターアクセスポイントが制御する。

ほかの行を見ると、「短距離」は何でも自由に送信できる合言葉ではない。315~600 kHzと12.5~20 MHzの能動植込み機器用帯域は、動物向けの医療インプラントに限定される。後者は屋内のみで、デューティ比は10%まで。保安検査装置には69.8~79.9 GHz、EIRP 7 dBmの行と、76.5~80.5 GHz、ピークEIRP 19 dBm、帯域外減衰23 dB以上の行がある。どちらも屋内使用のスキャナー向けだ。周波数表は装置に屋内の住所を割り当てた。

Arcepは9月11日に意見募集を始めた。提出期限はパリ時間11月10日18時。案は決定2014-1263を改正し、EU決定2025/105と2025/650を反映する。フランスの現行表が最後に改正されたのは2023年だ。意見募集の後、担当大臣の認可を経て官報に掲載される。

意見募集で尋ねるべきことは明快だ。なぜフランス案は916.1~919.4 MHzに、EU表とは異なる機器カテゴリーを付けたのか。答えがあれば、無線設計者、試験機関、機器の調達担当者は自社製品がどの行に入るかを判断しやすくなる。

一次資料:Arcepの意見募集・案と周波数表・EU決定2025/105・EU決定2025/650・フランスの2023年決定。