要約

  • AFRINIC は8月4日、改正憲法案の第2回協議を開始した。意見募集は8月21日23時59分(UTC)までで、草案は施行されていない。
  • 現行2020年憲法には、取締役会が随時定める「その他の事由または根拠」による Resource Member の資格終了と、終了時の資源返還がすでにある。ここを2026年の新設と報じるのは誤りだ。
  • 新設予定の第8.6条は、Resource Member と Associate Member の資格停止・終了を CEO または他の役員へ委任できるようにする。Registered Member の資格終了だけは委任から除外される。
  • 草案は書面による委任、取締役会の最終責任、公開手続、公平・中立・迅速な不服申立て、公開決定台帳を求める。だが説明書は、取締役会に会員資格終了権限があるかについて独立外部法律意見を待っていると明記する。
  • 公開 RSA は、契約終了時に番号資源を直ちに取り消してサービスを停止するとし、一般的な責任額を直前6か月の支払額と100米ドルのいずれか高い方とする。委任より先に、権限、執行停止可能な独立審査、運用継続と資金を伴う救済が必要だ。

なぜ資源会員だけが経営幹部の判断対象になるのか

AFRINIC の草案は、三つの会員区分を同じようには扱わない。

第8.6条は、取締役会が憲法上持つ Resource Member または Associate Member の資格停止・終了権限を、CEO か指定した別の会社役員へ委任できるとする。一方、Registered Member の資格終了は明文で委任対象から外す。

Resource Member は、RSA を締結し、適用ポリシーに従って番号資源の割り振りまたは割当てを受けた主体である。草案自身がその関係を契約上のものと位置付ける。番号資源と運用サービスに直接つながる会員区分に、Registered Member と同じ非委任保護はない。

これは、すでに資格終了権限が存在しないという意味ではない。現行2020年憲法第8.2条は、加入要件や番号資源ポリシーへの不適合、憲法や取締役会規則への違反、3か月の未払いなどに加え、取締役会が合理的かつ誠実に随時定める「その他の事由または根拠」を置く。第8.5条は、資格終了時の資源返還をすでに求める。

草案はこの包括条項と返還義務を残す。新しいのは、取締役会の判断経路に経営幹部を加えることだ。しかも、草案本文には Resource Member の資格停止について独立した列挙根拠がなく、後で公開する手続に根拠を記す構造になっている。

手続改善はあるが、元の権限は未解決

委任は無条件ではない。書面で行い、取締役会が制限、条件、手続、報告、監督を定め、いつでも変更または撤回できる。委任後も、権限が合法、公平かつ適切に使われたことへの最終責任は取締役会に残る。受任者は、取締役会が定める間隔で全決定を報告する。

AFRINIC は透明な資格停止・終了手続を公開し、根拠、事前手順、判断者を示さなければならない。影響を受ける会員には、公平、中立かつ迅速な不服申立てが用意される。決定後には、会員名、発効日、適用条項・文書、簡潔な理由を公開台帳に載せる。法律、裁判所命令、守秘、個人データ保護は例外となる。

これらは実質的な改善だ。委任の存在と判断理由を記録に残し、外部から検証しやすくする。

しかし、草案の条文別説明は第8条の直後に、取締役会の会員資格終了権限に関する独立外部法律意見を「現在待っている」と記す。受領・検討後に説明を更新するという。

この注記は、権限の有無を結論づけない。裁判所判断でもない。それでも順序上の欠陥は明らかだ。基礎権限が草案自身の説明で未解決なのに、その権限を誰へ渡すかが先に設計されている。委任の詳細は、委任者が元の権限を持つことの証明にはならない。

「公平な不服申立て」に執行停止は含まれていない

草案では、通知と反論機会が「適用される場合」に提供される。いつ適用されないのかは定義されていない。

不服申立ては公平、中立、迅速とされるが、独立または外部とは書かれていない。審査者、選任経路、利益相反、証拠開示、期限、暫定命令、取消し、復元、補償も定めていない。

公開台帳は決定後の報告である。審査中に決定を自動停止する規定はなく、最後に検証された登録、RPKI、逆引き DNS、WHOIS/RDAP、顧客サービスを維持する義務もない。

この欠落が重大なのは、AFRINIC の公開 RSA が資格終了をネットワーク上の出来事に変えるからだ。同契約のサービスには割り振り、割当て、移転、逆引き委任、番号資源記録の維持管理が含まれる。

第11条は AFRINIC による終了前に通知、理由説明または是正の機会、30日の回答期間を与える。その後、回答が十分かを AFRINIC が自ら判断する。契約上の不服申立ては、最終的に AFRINIC 取締役会の決定で終わる。

終了・満了時には、番号資源を直ちに取り消し、責任を負うことなくサービスを止め、会員権を直ちに終了すると第11(e)条は定める。第10条は明示した例外を除き、中断、誤り、欠陥、損害への責任を広く排除し、双方の責任を直前6か月の支払額と100米ドルの高い方とする。

100ドルは損害賠償判決でも、全会員に自動適用される結果でもない。個別案件では実際に署名された RSA と法を確認する必要がある。それでも公開契約は、資源を即時に動かせる権限と、サービス料金規模に抑えられた責任との非対称を示している。

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