要約

  • AEPは2027~31年に1000億ドルを投じる計画を発表した。内訳は送電約370億ドル、発電約360億ドル、配電約220億ドル。
  • 第3四半期に15GWの負荷契約を追加し、2031年までの追加契約負荷を84GWと見込む。住宅向けの固定費相殺は最大210億ドルで、垂直統合型の州で締結済みの「使っても使わなくても払う」契約から、契約期間を通じて生じるという。

大きな建設計画、小さな適用範囲

10月28日のAEPの決算発表には、二つの財布が並ぶ。一つは2027~31年の1000億ドルの設備投資。もう一つは既存の住宅顧客に対する、最大210億ドルの固定費相殺見込みだ。前者は全社の5年計画、後者は一部の大口顧客との契約が続く期間全体の見込みである。同じ年度の収支として差し引ける数字ではない。

投資先は送電370億ドル、発電360億ドル、配電220億ドルが中心となる。公表された三つの枠は合計950億ドルで、残る50億ドルの内訳は発表文にない。AEPは2031年の規制対象資産を1620億ドルと予想する。投資家にとっては将来の収益基盤だが、家庭にとってはその建設費を誰が電気料金で負担するかが先に立つ。

需要の数字にも契約という裏付けがある。第3四半期の新規分は15GWで、2031年までの追加契約負荷見込みは84GWに達した。AEPの集計対象には、正式に締結された電力供給契約または合意書に裏付けられた案件が入る。発表文は84GWを州別、顧客別、通電年別に分けていない。すでに稼働する負荷も示していない。契約書に書かれた電力需要が、メーター上の需要に変わるには工事と接続が要る。

家計負担を軽くする仕組みはさらに絞られる。AEPは、発電から小売りまで手掛ける州で正式締結した「take-or-pay」供給契約から、契約期間中に最大210億ドルの固定費を相殺できると見積もる。7月時点の見込みは160億ドルだった。インディアナ州で2度目の料金引き下げを提案したことも挙げる。提案が審査を経て請求書に反映されるまで、家庭の利益はまだ数字にならない。84GWのうち何GWがこの支払い義務に覆われるかも未公表だ。

送電線や発電設備が先に完成し、顧客の施設が遅れたら、空白期間の費用を誰が持つのか。契約の最低支払額、信用補完、州の料金判断が答えを決める。AEPのディレクトリー項目 ストラテジックサークル限定からは、以前の69GWの契約負荷とタービン調達枠に関する記事にたどれる。今回の争点は調達枠より、1000億ドルの建設と家計保護の接続部分にある。

出典