要約

  • RFC 3066は、大文字小文字を区別しない言語タグ文法、公開登録、前方一致の言語範囲を定めた一方、タグと情報オブジェクトの具体的な関係は各アプリケーションに委ねた。
  • 共通する接頭部は相互理解を保証しないと明記した。一致は選択結果であり、正しい表示、適切な翻訳、読者の理解を証明するものではない。

大きな人間的事実を運ぶ小さなラベル

多言語情報を運ぶために、インターネットは普遍的な言語理論を必要としなかった。メール、HTTP、マークアップ、図書館、音声合成などが、それぞれ私的な語彙を作らずに持ち運べる共通識別子が必要だった。

RFC 1766を置き換えてBCP 47として公開されたRFC 3066は、その最小限を示した。言語タグは主サブタグと、ハイフンで区切られた任意個の後続サブタグからなる。比較は大文字小文字を区別しない。2文字の主値はISO 639、3文字はISO 639-2に由来し、iはIANA登録、xは私的利用に予約された。第2サブタグが2文字ならISO 3166の地域を示せた。

文法は表記を共有可能にしたが、言語上の真実を一者に所有させなかった。ISOの保守機関が元コードを割り当て、IANAが名前空間と登録を管理し、タグを使うプロトコルが対象との関係を定義した。送信者がラベルを選び、受信アプリが処理を決め、読者が結果を経験した。

主張の意味は文脈が決めた

RFC 3066は「このオブジェクトの言語はX」という文に単一の意味を与えなかった。一つの文書では完全な理解に必要な言語群、集合では構成要素に含まれる言語、代替表現では各候補を調べるための手掛かりになり得た。HTMLやXMLなら一つの文中の短い区間に付け、辞書や音声合成の規則選択を助けることもできた。

文字列が同じでも主張は同じではない。languageという欄は本文、利用者の希望、画面表示、利用可能な版、要求された出力のどれを指すかもしれない。値がすべてjaでも別の証拠である。

規格は、既知で有用な範囲にだけ精度を上げるよう求めた。2文字のISO 639-1コードがあれば3文字形より優先する。プロトコルが値を必須にしないなら、未知をundで埋めるよりタグを省く。複数タグを運べるなら、mulへ潰さず複数のまま残す。未知と複数は消すべき不都合ではなく、保存すべき状態だった。

接頭部はフィルターであり、言語の系図ではない

RFC 1766に対する主要な追加はlanguage-rangeだった。範囲がタグと同一か、ハイフン境界で終わる接頭部なら一致する。*は任意タグに一致できるが、追加の意味は各プロトコルが定められた。広い要求から、より具体的な版を集めるための簡潔な仕組みである。

しかし本文はすぐに推論を限定した。同じサブタグ列で始まる言語が相互に理解できる保証はない。文字列の階層は選択に使えても、人間の理解の階層を証明しない。

RFC 4647は後にこの方式を「基本フィルタリング」と名付け、拡張フィルタリングとルックアップから分けた。フィルターは集合を返し、ルックアップは一つを選ぶ。どちらも読者に質問しない。一致が示すのは、宣言された文字列が指定アルゴリズムと優先順位に従ったという事実だけだ。識字、方言、文字体系、アクセシビリティ、翻訳品質、誤ラベルの有無は別である。

したがって運用記録は、開示された希望、候補タグ、照合方式と版、選択物、実際の言語と文字、表示や音声の結果、利用者の修正、作業の成否を分けて残す必要がある。全部をlanguage_match=trueに圧縮すれば、文字列比較に与えられていない権限を渡してしまう。

登録が保存したのは記憶であり、理解ではない

生成規則の外にあるタグには公開手続きがあった。申請者が説明と参考文献を出し、公開リストが2週間検討し、任命された審査者がIANAへ送るか退けた。登録は削除されず、古くなれば代替値を示して非推奨とされた。

これは制度的記憶である。古いデータの解釈と識別子の意味を保つが、そのタグを持つ全コンテンツを認証しない。登録は「何を共通名にするか」には答えても、「この文章が本当にその言語か」には答えない。

x-の私的利用は境界をさらに明瞭にした。当事者は合意した意味を使えるが、IANAは後続部分を登録せず、公のインターネットには解釈義務がない。私的調整は普遍的事実を装わないからこそ正当だった。

RFC 4646は2006年、タグ全体の登録を構造化された言語サブタグ登録簿へ移し、言語・文字・地域・変種を明示して安定性を強化した。RFC 5646がさらに整備し、RFC 4647とともに現在のBCP 47を成す。IANAはRFC 3066時代の登録簿を閉鎖済み・旧式として保存している。構造が良くなっても、ラベルが人の理解を観測したことにはならない。

希望の開示には人間的な費用があった

RFC 1766は安全上の問題を無関係としたが、RFC 3066は具体的な懸念を記録した。内容交渉で送られる言語範囲から受信者が国籍を推測し、監視対象を選ぶ可能性である。言語と国籍が同一だと規格が述べたのではなく、観察者がその越権推論をする危険を指摘した。

より良いサービスのための希望が、再利用可能な指紋になる。選択器に必要なのは候補から選ぶだけの情報だが、ログ、相関、長期保存は別の用途を生む。開示を必要量に抑え、希望から本人属性を推論せず、選択の証拠と別目的の人物像を分離することが求められる。

出典