要約

  • RFC 3466は独立したコンテンツネットワークが資源を共有し、規模や到達範囲を広げる可能性をモデル化した。
  • これは情報提供目的の語彙とモデルであり、CDN間の通信プロトコル、料金表、サービス許可、実際の協業を証明するものではない。

パケットだけでは説明できない世界へ

ブラウザーが画像を要求する。オリジンは遠く、近くのキャッシュにそのオブジェクトがあるとは限らず、単一の事業者ではあらゆる利用者に届くほど拠点を持てないこともある。2000年代初頭、解決策の一部はIPヘッダーを見るだけでなく、アプリケーション要求とコンテンツを扱う設備に移っていた。

2003年2月に公開されたRFC 3466は、その領域を「コンテンツネットワーク」と呼んだ。第4層から第7層にまたがり、多数のパケットに分かれるオブジェクトの要求と応答を処理する。IPルーティングの置き換えではない。何が利用できるか、要求をどこへ向けるか、コピーをどう動かすか、活動をどう記録するかという別の調整面である。

文書は魅力的な比喩も退けた。「Content peering」や「CDN peering」は、IPネットワークと同じような相互接続を連想させ、開放性や相互精算まで暗黙に期待させる可能性があった。作業グループは「content internetworking」を選んだ。名称を変えても問題は解決しないが、別の仕組みに同じ意味を押しつけずに済む。

一つの配信に四つの機能

RFC 3466はCDNを単一の箱として扱わず、四つの機能を区別した。要求ルーティングはユーザーエージェントを適切なサロゲートへ導く。配布はパブリッシャーが管理するコンテンツをオリジンからサロゲートへ移す。事前配置の場合も、要求後の取得の場合もある。配信はサロゲートがクライアントへ応答すること。会計はルーティング、配布、配信の活動を記録し、後の金銭、物品、義務の移転に役立てることがある。

それぞれが別の証拠を残す。リダイレクトはコンテンツ到着の証明ではない。サロゲートにコピーがあることも、利用者がそこへ誘導された証拠ではない。成功応答だけでは、上流のどのネットワークがオブジェクトを供給したか分からない。ログは双方が認めた請求書ではない。モデルの価値は、これらの出来事を別々に名付けられる点にあった。

制御も一か所に集約されない。パブリッシャーがコンテンツとその配布を最終的に管理し、オリジンがマスターまたは権威あるコピーを持つ。サロゲートは配信を担うが、オリジンではない。コンテンツ相互接続ゲートウェイは、配布、要求ルーティング、会計の全部または一部を受け持ち得る。

ブラックボックス間にも合意は要る

隣接ネットワークを「ブラックボックス」と見なすことは、無条件の相互運用性を保証しない。RFC 3466の「交渉された関係」は、条件の一部または全部がコンテンツ相互接続プロトコルの外で定められる関係だ。内部の仕組みを隠したまま資源を共有できても、どのコンテンツをコピーできるか、どこで配信してよいか、何を課金するか、誤った記録の責任を誰が負うかは、共通語彙だけでは決まらない。

ゲートウェイによって到達範囲を広げられても、対象コンテンツや会計情報、責任分担は別の合意で制限される。技術的に有効な経路は、あらゆるオブジェクトを提供する権限ではない。相手方の識別、コンテンツ完全性、会計データの監査可能性も必要になる。RFC 3466はこの懸念を示すが、すべての機構を定めてはいない。

機械の前に地図を描く

RFC 3466はInformational文書であり、モデルを提示したのであって標準トラックの通信プロトコルを定義したのではない。2012年のRFC 6707もCDN相互接続を課題として整理し、制御、要求ルーティング、メタデータ、ログの各インターフェースを論じる一方、商取引上の関係を範囲外とした。これは後年の歴史的節目であり、現在の導入状況を示す証拠ではない。

RFC 3466の歴史的役割は境界を示したことにある。ネットワーク同士が到達範囲を共有できても、共通語彙が開かれた市場を自動的に作るわけではない。経路、コピー、サービス許可、請求には、それぞれ別の証拠が必要だった。

参考資料