要約

  • RFC 2413は、1995年の学際的なワークショップで生まれた合意を、15の汎用的な資源記述語彙としてインターネットコミュニティに示した。
  • 要素は任意・反復可能で、順序も固定されない。共有語彙だけでは、異なるコレクションの値が同じ意味を持つとは限らなかった。

Webの検索を記述で補う

ネットワーク上の資源が増えるにつれ、Webの索引サービスも急速に発達した。RFC 2413はその役割を認めつつ、索引はより豊かな資源記述の代わりにはならないとした。1995年3月、図書館員、デジタル図書館研究者、マークアップの専門家がオハイオ州Dublinに集まり、分野をまたいで使える記述の核を探った。1998年9月に公開されたRFC 2413はInformational文書であり、インターネット標準ではないと明記している(RFC 2413 §§1–3)。

15の要素は、Title、Creator、Subject、Description、Publisher、Contributor、Date、Type、Format、Identifier、Source、Language、Relation、Coverage、Rightsだ。書籍、画像、データセット、Webページを同じ見出しで表せる一方、専門領域の記録を完全に規定するものではない。違うコミュニティがまず認識できる共通部分をつくるのが狙いだった。

互換性と簡便さのあいだ

RFCが掲げた目標には、作成・保守のしやすさ、共有可能な意味、拡張性、国際的な適用、コレクションや索引間の相互運用性が並ぶ。文書自身が、これらの目標は互いに緊張しうると認めた。細かな規則は記録を揃える反面、異なる資料の登録を難しくする。自由度を残せば導入は容易だが、見かけの一致に意味の不一致が隠れる。

そこで各要素は任意かつ反復可能、要素の順序は任意とされた。提供者が反復値の順番に意味を持たせても、受信側がそれを維持する保証はない。一部の値には統制語彙を勧める一方、分野ごとのローカル語彙も想定した。修飾子についても、簡素な検索ツールは無視でき、より高度な仕組みは細かな検索に利用できるという二層の考え方を採った(RFC 2413 §3)。

この設計なら、小さな組織も複雑な記述体系を先に構築せず参加できる。しかしSubjectが同じでも異なる統制語彙を使うことがある。Dateは作成時を指すのか、公開・入手可能になった時なのか。Creatorは人、組織、サービスのどれを示すのか。共通の項目名は変換の出発点であって、変換規則そのものではない。

プロファイルが地域の約束を記述する

2007年、RFC 5013がRFC 2413を置き換え、改訂されたテキストをDublin Core Version 1.1と位置づけた。ContributorとDateの定義拡張、Relationの明確化、小文字の項目名の推奨を記録し、実装上の詳細はアプリケーションプロファイルで扱うとした。これらを1998年の原文にさかのぼって読み込んではならない(RFC 5013)。

現在のDCMI用語集には、よく知られた15のプロパティに加え、多数の語彙やクラスがある。プロファイルの指針は、個々の用途が何を採用し、どんな制約を置くかを記録する(DCMI Metadata Terms;Application Profile Guidelines)。共有語彙が交換を始め、プロファイルが特定の目録やサービスにおける交換の意味を定める。

RFC 2413は、メタデータを付ければ検索結果に現れると約束したのではない。資源を記述し始める負担を下げ、残された調整作業を見える形にした。記録がシステム間を移動しても比較できるようにするには、語彙、符号化、必須項目、反復、変換時の損失をさらに決める必要があった。

出典:RFC 2413、RFC 5013、DCMI Metadata Terms、DCMI Application Profile Guidelines