要約
- ReuNIONには9,310万ユーロの資金計画があり、16対の光ファイバーを敷設する予定だ。しかし、コンソーシアム外の事業者が陸揚局から島内ネットワークまでの容量をどう得るのかは、公表資料でまだ分からない。
- 12・2・1・1対という配分は、参加者の計画上の利用枠を示す。これだけで所有権や排他性は判断できず、実際のアクセス規則が未提示のままだ。
レユニオン島の新しい海底ケーブルは、単なる投資発表の段階を越えた。地域事業体のページは資金内訳、想定する光ファイバー対の配分、工程表を掲載し、欧州委員会の資金ポータルはReuNIONを、EU拠出額2,000万ユーロの進行中プロジェクトとして登録している。Orangeによれば、同社が上陸事業者として許認可、陸揚地点の土木工事、安全な陸揚局の設置、島内の陸上設備との接続を担う。敷設はOrange Marine、設計・製造はAlcatel Submarine Networksが担当する。
この役割分担は重要だ。光ファイバー対を割り当てるだけでは、第三者が使える回線にはならない。公表された計画では、16対のうち12対をLa Réunion Connectée、2対をOrange、残る1対ずつをTelco OIとRéunicableが利用する。プロジェクト側は各参加者が専用の対を得ると説明する。一方、Orangeは陸上接続によってすべての事業者と利用者がケーブルを利用できるようになるとしている。二つの説明は両立し得る。前者はコンソーシアム内の容量権、後者は第三者向けサービスを指している可能性がある。だが、そのサービスを誰がどう提供するかはまだ公表されていない。
総額9,310万ユーロの資金計画は、欧州地域開発基金3,000万ユーロ、コネクティング・ヨーロッパ・ファシリティ2,000万ユーロ、フランス国家650万ユーロ、事業者コンソーシアム3,660万ユーロという内訳だ。欧州委員会のポータルもEU拠出2,000万ユーロと参加者別の金額を掲載している。これは資金枠組みと進行中の助成事業を裏付けるが、全額の支払い、工事の完了、卸売条件の確定まで意味しない。
実際の制御点は海底だけではない。事業者が使えるネットワークにするには、陸揚局の設備スペース、光接続、電力、保守時間帯、島内の伝送経路が必要になる。Orangeが上陸事業者の役割として挙げた範囲には、陸揚局と相互接続が含まれる。そのため「すべての事業者に利用可能」という約束には、申請窓口、商品、容量配分、料金の考え方、海底区間と陸上区間をまたぐ障害への対応を示す運用規則が要る。
過去の規制記録は論点を具体化するが、ReuNIONの結論を先取りするものではない。ARCEPは2014年、SAFEとLION 1の陸揚局をOrangeが所有し、他社は陸上延伸や光接続のサービスを購入していたと記した。2004年には、事業者と地域圏からの紛争申立てを受け、SAT3/WASC/SAFE上の卸売伝送とIPトランジットの提供を求めた。これらは既存ケーブルの過去の事例であり、ReuNIONの所有者、現在の義務、将来の料金を証明しない。ただ、陸揚局から陸上回線までの境界が、ケーブルを実サービスに変える条件になることを示している。
レジリエンスの根拠も、誰の説明かを保つ必要がある。La Réunion ConnectéeはSAFEが2027年に運用を終了する予定とし、2023年にSAT3の障害とLION2の保守が重なった事例を挙げる。欧州委員会のプロジェクト説明は残存期間を相対的に表現し、Orangeは一部の地域ケーブルが寿命に近いとしている。これらはプロジェクトの問題意識を示すものの、SAFEの退役を独立に確認する通知ではない。南アフリカへのルートが一本加わるだけで、全区間の経路多様性が確保されるとも限らない。陸揚局、陸上経路、電源、上流接続、修理体制まで見なければならない。
次の判断材料は、さらに強いレジリエンスの表現ではなく、検証できる文書だ。最終ルート図、陸揚局と資産の責任分担、卸売アクセス条件、容量配分、障害対応、助成金に結び付く工程実績があれば、物理的な設備が実際に利用可能で競争性のあるサービスになるかを評価できる。現時点では、ReuNIONの資金計画のほうがアクセス制度より明瞭だ。
出典:Orangeの発表;La Réunion Connectéeの事業・資金・工程;欧州委員会の事業番号101241199;レユニオン地域圏の議事録;ARCEPの2014年市場分析;ARCEPの2004年判断。
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