要約

  • R-TELの公式サイトは、法人向けインターネット、データ伝送、ダークファイバー、データセンター、アドレス貸与、光ファイバー建設を案内している。
  • 同じページにネットワーク稼働率99.7%と24時間365日の技術支援を掲げる一方、計算方法や対象サービスは公開していない。
  • RIPEでは四つの自律システムが同社組織に結び付く。今回の限定的なRIPEstat観測では三つで経路広告が観測され、一つでは観測されなかった。
  • 宣伝上の数値もASNの数も、サービス全体の依存関係や復旧責任を説明しない。

R-TELの公式サイトで最も目を引く数字は99.7%だ。満足した顧客が500社超、市場経験が10年超、技術支援が常時利用可能という説明と並ぶ。精密さは安心感を生むが、測定境界がなければ重要回線の振る舞いを判断できない。

同社が示す業務範囲は広い。法人向けインターネット接続、データ伝送回線、ダークファイバー貸与、コロケーションとサーバー、IPv4・IPv6アドレス、光ファイバーの一括構築である。これらが同じ設備、障害形態、復旧責任者を共有するとは限らない。99.7%が一つのネットワーク層、製品群、全体集計のどれを指すかは記されていない。

不足している情報は具体的だ。観測期間、分母、顧客または回線の母集団、計画保守の扱い、上流事業者や電力の除外条件、監視地点、障害判定の閾値、サービスクレジットである。欠落は数字の誤りを示さないが、定義が示されるまでサービス比較の根拠にはできない。

RIPE NCCは「R-TEL」LLCをウクライナの会員として掲載する。組織オブジェクトはORG-LA1866-RIPEをLIRと特定する。AS47893、AS47945、AS44801、AS57415の各オブジェクトも同組織に関連付けられている。

日付を固定したRIPEstat観測では、AS47893、AS47945、AS57415で経路広告が観測され、AS44801では観測されなかった。これは確認の手掛かりであって、障害の診断ではない。登録ASNは未使用、移行用、特定資源用の場合がある。経路収集点からの可視性だけでは顧客回線の稼働状況は分からない。

法人顧客は、購入するサービスについて99.7%の定義を求めるべきだ。監視端点、計時方法、除外条件、集計規則、救済措置に加え、誰が検知し、誰が経路変更や現地対応を行い、どの依存関係を外部パートナーが持ち、復旧まで誰が連絡を担うかを明記する必要がある。

情報源

R-TEL公式サイト、RIPE会員記録、RIPE組織オブジェクト、AS47893、AS47945、AS44801、AS57415、RIPEstatのAS47893、AS47945、AS44801、AS57415の各概要。