要約

  • メタの未着手データセンターリースは2026年6月末時点で約2,789億ドルとなり、第1四半期から53%増加した [^1]
  • 2026年7月には追加で約680億ドルのリースが発表され、開始は主に2027〜2028年とされる [^2]
  • 第2四半期の資本支出は310.8億ドル、フリーキャッシュフローは7.84億ドルにとどまる [^3]
  • ルイジアナ州Hyperionは5GW・500億ドル超の計画だが、稼働実績があるのはオハイオ州Prometheus Southのみである [^4]

メタの財務報告は2種類の数字を提示する。一つは資本支出(2026年第2四半期で310.8億ドル、通年ガイダンスは1,300〜1,450億ドルに狭められた)[^5]、もう一つは将来のリース債務である。決算資料によると、まだ開始していないリースは約2,789億ドルで、対象はデータセンター、コロケーション、ネットワークインフラに及び、開始時期は2026年後半から2036年、契約期間は1年から最長30年とされている [^1]。ブルームバーグの集計では、履行不能契約債務349.3億ドル(第三者クラウド、サーバー、ネットワーク機器が中心)と未着手リース3,470億ドルを合わせ、将来の支出コミットメントは合計約7,000億ドルに迫る [^7]。

物理的な実行を示す証拠はより限定的だ。Synmaxのドローン観測は、オハイオ州ニューアルバニーのPrometheus Southが稼働中で、Prometheus Northが建設中であることを確認した [^8]。地元報道はPrometheusを2026年開業見込みと伝え、メタはニューアルバニーのスーパークラスター向けに原子力電源の手配を進めている [^9] [^10]。

ルイジアナ州リッチランド郡のHyperionは、2026年7月に5GW・500億ドル超へ拡大すると発表された [^11]。資金構造は2025年10月に組まれたBlue Owl Capitalとの合弁(メタ20%、Blue Owl 80%、開発費約270億ドル)で、メタは残余価値保証を提供し、約30億ドルの一時的分配を受けた [^12]。これは建設費を資本支出から将来のリース債務へ移す会計構造である。

電力の裏付けも段階的だ。アルバータ州では、メタの1GWデータセンターが隣接する932MWのGreenlightガス発電所(Pembinaらが約46億カナダドルで承認)の稼働前に始動する可能性があると報じられている [^13] [^14] [^15]。ペンビナ研究所は、メタの負荷が直接接続費用を払っても卸電力価格を押し上げうると指摘する。ユタ州イーグルマウンテンでは計画投資が30億ドルに引き上げられ、電池工場が追加された [^16]。

電気工事士の不足は建設速度の制約として報じられており [^17]、供給制約が予定通りの一斉稼働を許さない構造になっている。つまり、2,789億ドルの数字は「将来に稼働する可能性のある容量の予約」であり、現在の計算能力とは別物である。この区別を保つことが、メタのAIインフラ報道を読む際の基本的な注意になる。