要約
- 10月6日のIETF Executive Director公開報告は、標準化過程で古いRFCの内容を再利用する著者の権利問題について、LLCがIESGを支援したと説明する。法律顧問は関連する権利がRFC 1602から存在すると整理し、議長向けWiki案内が草案化されたという。
- RFC 1602第5.4節の手続きは1994年4月1日以降に提出された寄稿に適用される。それ以前に公表されたインターネット標準文書については、権利を主張する人に直接照会するよう同節は求める。
- 報告書はRFC 5378を「BCP 9」と記すが、RFC Editorの記録はBCP 78とする。これは書誌上の不一致であり、法律顧問の実質的見解が誤りだという証拠ではない。
古いRFCの一節を新しい標準文書に取り込む際、文書番号だけでは権利の扱いは決まらない。元のRFCがいつ公開されたか、寄稿がいつプロセスに入ったか、誰が文章を作成したかも関係する。10月6日のIETF Administration LLC会議向けに公開されたExecutive Director報告は、この実務上の問題を明らかにした。LLCが、標準化作業で古いRFCの内容を再利用する著者の疑問にIESGが対応するのを支援しているという。
報告によると、以前はRFC 5378以降のRFCにしか無償再利用が認められないと考えられていたが、法律顧問は関連権利がRFC 1602から存在すると説明した。議長向けのWiki案内は草案段階にある。これは運用面での更新だが、公開済み法律意見でも、Board決議でも、特定の原稿に対する許可でもない。報告は案内文や、法律顧問が個々の資料をどう扱うかまでは示していない。
原文を読むと、日付が重要な理由が分かる。1994年3月のRFC 1602はインターネット標準化手続きを改訂した。第5.4節は、権利手続きが1994年4月1日以降に提出された寄稿に適用されるとする。それより前に公開されたインターネット標準文書の権利・許諾情報は、権利を主張する人に直接確認するよう定めている。現行のDatatrackerはRFC 1602をLegacy、Informationalとし、RFC 2026によって廃止されたと記す。歴史的に重要であることと、現行標準であることは同じではない。
RFC 5378は別の文書で、2008年のBest Current Practice「Rights Contributors Provide to the IETF Trust」、すなわちBCP 78である。RFC 2026を更新し、IETFプロセス内の寄稿に伴う権利や標準化過程での利用条件を扱う。Executive Director報告の「RFC 5378 (BCP 9)」という表記は、RFC Editorの記録(BCP 78)と一致しない。BCP 9はRFC 2026に結び付く標準化手続きの系列だ。この参照は案内で直すべきだが、食い違いだけで法律顧問の解釈が実質的に誤っているとは言えない。
著者や編集者に必要なのは、RFCが単に古いかどうかという判断ではない。対象の文章がIETF寄稿か、提出日、第三者資料の有無、新しい用途が標準化過程の許諾内かを確認する必要がある。RFC 1602の期限を踏まえると、「RFC 1602以降ならすべて自由に複製できる」とまとめることはできない。報告も、法律顧問がそのような広い読み方を認めたとは述べていない。
議長向け案内には、出典RFC、引用する箇所、その由来、関連する日付、適用される権利条項、直接照会が必要となる場面を記録する方法があるとよい。さらに、法律顧問の解釈、管理上の報告、採択済みの規則を区別すべきだ。参加、公式報告、法律上の解釈、Board承認は同じ権限状態ではない。現在の資料から、あらゆる権利問題が解決済みだとは確認できない。
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