Summary

  • RIPE NCCはMy Resourcesに階層ツリーと資源の自動チェックを追加した。
  • 設計チームは、未点検の子資源を正常に見せる危険と、経路オブジェクトの完全一致だけでは判断できない問題を挙げている。

資源を一列に並べると、親子関係はすぐ迷子になる。RIPE NCCは10月の会員向け更新で、My Resourcesに資源ツリーとチェック機能を加えたと発表した。割り当てを開くと、より細かいプレフィックスが枝として見える。横のパネルには登録情報、利用状況、データベースのオブジェクト、経路情報が集まる。

RIPEの設計記事は、通知の対象として、広報されているのに登録上の利用がないIPv6割り当て、観測したBGP表に見えないASN、追加の割り当て登録が必要かもしれない利用中のアドレス空間などを挙げる。大きな組織には、別々の道具で探す手間を減らす仕組みだ。

だが、木が大きいほど確認に多くのAPI呼び出しが要る。子の枝の一部がまだ未点検でも、画面全体が落ち着いた色なら「問題なし」に見えてしまう。RIPEの設計者自身がこの錯覚を課題にした。未点検は未点検という結果である。緑色の健康診断書を借りてはならない。

経路の表示にも慎重さが要る。経路オブジェクトは割り当てと同じ範囲とは限らず、より細かな範囲や上位の範囲を指すこともある。完全一致する記録が見つからないとき、RIPEは「No exact match found」のような中立的な情報表示と、関連オブジェクトの階層表示を検討した。橙色は確認事項、緑は良好な確認結果、中立は解釈を促す。色の付け方次第で、運用者は不要な登録変更に走る。

通知を見たら、まずどの枝を調べたか、どのデータが根拠かを確認し、自社の経路設計と照らそう。RIPE 93では会員を交えた使い勝手の確認が予定されている。静かな表示が正しい場面で黙れるかが、この画面の実力を決める。