要約

  • 5月の政府契約は、行政システムを接続するため、村の行政拠点450か所にStarlink端末を置く計画を示した。9月には、運輸通信省が約450か所の衛星接続を報告した。
  • 政府はこの接続を暫定措置とし、約1,500キロの公的光ファイバー網が整った後に端末を停止する計画だ。別途、Starlinkをバックアップとして評価する方針も示したが、同じ端末群を指すかは明らかでない。

東ティモールのStarlink導入には終了条件が明記されている。政府の5月の発表は、村の行政拠点に設置する衛星リンクを暫定的なものとし、後に光ファイバーへ置き換える計画を示した。恒久的な衛星カバレッジを約束するというより、すぐに利用できる接続から地上網の整備へつなぐ橋渡しといえる。

政府は5月4日にVorakai Ldaとの契約に署名し、その内容を5月6日に公表した。計画では、国務行政省と連携して450の行政拠点にアンテナを設置し、村落統合管理システムSIGSAなど政府の統合システムを接続する。9月25日、政府機関は約450の行政拠点が衛星インターネットに接続したと発表した。APNICの10月16日の報告は、この計画をStarlinkで450の遠隔地の村を接続したものと紹介している。

数字の単位を混同してはならない。政府契約が対象とするのは行政拠点と政府システムだ。村の全世帯がStarlinkを利用できるようになったとも、450という数が家庭の普及率を示すとも書かれていない。APNICの広い表現は、政府発表の具体的な対象と合わせて読む必要がある。

次の段階は約1,500キロの光ファイバー網だ。政府は市の中心部と行政事務所を結び、路線沿いまたは近隣の公立学校、診療所、保健センター、村の行政拠点にも接続を広げる計画を示した。場所ごとの工期や費用、検収基準は公表されていない。5月の発表は、光接続が確立した後に暫定設置したStarlink端末を停止すると説明するが、工事の開始や450拠点すべてが路線内にあることを証明するものではない。

衛星を予備回線として使うかは別の論点だ。政府は9月、海底ケーブルの商用化後もStarlinkをバックアップ接続として評価すると述べた。これは一時的な端末群を停止する方針と両立し得る。予備回線と日常サービスは役割が異なるからだ。ただし政府は、450端末を残すのか、移設するのか、バックアップに組み込むのかを明らかにしていない。

残る課題は、切り替え後の接続を誰が維持するかだ。発表は導入支援企業、行政用途、予定された技術移行を示す一方、各光回線の検収者、保守の担当者、路線外の行政拠点の扱いを説明していない。

出典:東ティモール政府の契約発表、運輸通信省のデジタル開発状況、APNICの東ティモール・インターネット概況。