Summary

  • 豪州の通信担当省は、ICANNの2026年新ドメイン申請について2027年2月26日まで意見を募っている。
  • 政府は早期警告、正式な異議、各国政府との共同助言を選べる。寄せられた意見は同省のサイトには掲載されない。

ドットの後ろに置く名前が1600件以上。好みを聞くだけなら、投票箱はいくつあっても足りない。ICANNが10月7日に申請一覧を公開した翌日、豪州の通信担当省は意見募集を始めた。求めるのは、対象の名前、懸念の理由、申請者が取れる対策だ。語感の好き嫌いより、具体的な害と対処策が役に立つ。

政府の説明資料は、豪州の地名や保護された語、先住民族の言語・文化に関わる語、不正や悪用につながり得る名称を挙げる。市民は問題を指摘できる。その後、どの指摘を豪州政府の立場として扱うかは政府が決める。

政府には複数の手段がある。早期警告なら申請者に懸念を知らせ、変更や安全策を促せる。正式な異議も申し立てられる。ほかの政府とともにICANNへ助言する道もある。個人がICANNへ直接意見を送ることもでき、正式な異議には手数料がかかる。豪州政府の窓口とICANNの手続きは、同じ申請を別々の立場から扱う。

今回の窓口には、見落としやすい仕掛けがある。寄せられた意見は省のウェブサイトで公開されない。省は後日の回答に一部を引用したり、関係者と共有したりできるが、個人の連絡先は伏せるという。募集した事実は見える。何を採用したかは、後で政府が出す警告や異議、助言を読んで初めて分かる。受信箱の中身より、その選別こそが権限の使い方だ。

豪州側の締め切りは 2027年2月26日午前11時59分(豪州東部夏時間)。ICANNは2026年11月17日に申請名を確定し、直接の意見・異議を翌年3月16日まで受け付ける予定だ。二つの窓口は数カ月重なる。政府が動くなら、どの名前に、どんな危険を見て、何を求めたかを示してほしい。理由の見えない警告は、ただの公印付きしかめ面になる。