要約

  • 2018年12月、9社はARINによるIPv4登録への措置を止めるよう連邦裁判所に求めた。裁判官は、勝訴の見込みが示されず、合理的とみた情報要求にも応じていないとして緊急差止めを拒んだ。これは詐欺主張全体への最終判断ではない。
  • 2019年5月、仲裁人は反対のない処分申立てに基づき、RSAを無効、または仮に有効でも重大な違反があったと判断した。ARINに35万ドルを認め、非公開の和解義務を仲裁判断に取り込んだ。
  • 公式PDFは和解書を「Exhibit 1」として添付したと記すが、公開7ページには存在しない。後のGolestanとMicfoの有罪答弁は架空会社スキームを確定させたが、失われた条項を埋めず、9社を刑事有罪にしたものでもない。

587.50ドルは見える。資源処理の条件は見えない

2019年5月6日の暫定仲裁判断は費用を細かく配分した。AAAの申立て・管理費は8,175ドル、仲裁人費用は同日までに11,985ドル。申立人らとARINが半分ずつ負担し、ARINは既払い分の調整として587.50ドルを申立人らに返す。さらにARINの弁護士費用35万ドルが認められ、Micfoが和解書第8条に従って支払えば申立人らの義務を満たすとされた。

しかし、その第8条は読めない。

判断文は、ARIN、9社、そして仲裁の非当事者Micfoが5月1日に和解し、その写しをExhibit 1として添付したと述べる。現在ARINが公開するファイルは、暫定判断5ページと申立てを認める命令2ページだけである。添付書類はない。

公開記録から確認できるのは、和解上の義務が判断に組み込まれ、仲裁または管轄裁判所で執行でき、履行完了まで仲裁人が権限を維持したことだ。個々のプレフィックス、取消しの順序、顧客移行、期限、対価全体は確認できない。ARINの後日の説明を、欠けた契約本文の代わりにしてはならない。

連邦裁判所が判断したのは緊急性だった

Oppobox、Univera Network、Roya Hosting、Virtuzo、Contina Communications、Fiber Galaxy、Telentia、Border Technology、Fairway Networkは、ARINが大量のIPv4登録に措置を取る前に現状を維持しようとした。RSAは本案の紛争を仲裁に送っていたため、裁判所では一時的な差止めを求めた。

Leonie Brinkema判事は2018年12月21日、申立てを退けた。9社が本案で勝つ見込みを示しておらず、判事が読んだ資料にはARINの合理的な情報要求への抵抗が表れていたという。本質的な問題は仲裁の対象に見えるとも述べた。

この決定は重要だが限定的である。判事は同日朝に事件を受け取り、把握に使えたのは約45分だったと明言した。全証拠を審理せず、全社が架空だとも、アドレス数や価値がいくらだとも認定していない。ARIN側弁護士の発言を一括して事実認定したわけでもない。

ARIN側は偽名、偽造資料、中国とサウジアラビアへの移転、1,000万から2,000万ドル規模の詐欺を主張した。申立人側は欺瞞を否定し、ARINが独占的な力で全面停止を迫っていると反論した。この時点では双方の主張である。緊急救済の失敗は、どちらかの叙述全体を判決に変えない。

顧客情報が継続性を左右した

審理の核心はアドレス価格ではなく顧客名簿だった。

ARIN側弁護士は、実在する顧客が申立人らのサービスに依存しているなら傷つけたくないと述べた。裁判所が顧客名簿の提出とAmir Golestanの証言を命じるなら、情報を受け取り調査するまで何も取り消さないと提案した。秘密保持にも応じるという。

申立人側は反対した。判事は提出も証言も命じなかった。その代わり、この拒否が回復不能な顧客被害という主張を弱めると判断した。顧客継続を訴えながら、それを保護しつつ検証する方法を拒んだとみたからである。

権限は分かれていた。ARINは認識される登録記録を、申立人らは顧客に関する情報を、裁判所は緊急救済を、仲裁人は契約紛争を支配した。ただし実務上、登録記録への措置は最終判断より先にネットワークへ影響し得る。制度的な固定化は、抽象的な「コミュニティー」ではなく、この依存から生じた。

希少性のルールと契約の出口

ARINの2018年NRPMは、申請量の妥当性をARINが判断するとした。無料在庫で適格申請を満たせない場合、待機リストは承認順を基本とし、利用可能なブロック規模と再検証に従う。ARINの裁量的免除がなければ、一組織が3か月に受けられる割当て、指定、移転は通常1回だった。満たされない需要には移転制度が案内され、受領者には追加条件と必要なRSAが課された。

これはARINの行政ルールであり、主権国家の法律ではない。それでも、登録上の認識を誰に与えるかを決めるため、運用上の力を持つ。RSAは差止め請求を除く紛争を仲裁へ送った。

ここでロックインが生じる。争う権利は残るが、争いが終わる前にネットワーク、取引、顧客が登録記録へ依存している。法的な代替経路があることと、運用上の代替が残っていることは同じではない。

争われた事件が、反対のない申立てになった

9社は2018年12月20日にAAA仲裁を申し立てた。ARINは2019年1月16日に反対請求を含む答弁を行い、反対請求は1月28日に登録された。9社は2月19日に回答し、証拠開示が進んだ。

5月1日、進行が変わった。ARIN、9社、非当事者Micfoが和解書に署名した。ARINは反対のない処分申立てを出し、仲裁人Arthur Houseが5月6日に認めた。

HouseはRSAを無効と判断した。さらに予備的に、たとえ有効でも9社が重大に違反したと認定した。9社の請求をすべて退け、ARINの反対請求を認めた。

判断は当事者を拘束する。同時に、反対のない記録から生じた。命令は、申立書、反対請求、無反対の申立て、添付資料、和解書を検討し、AAAの処分申立てルールの下で救済に十分だとした。完全な証拠を双方が争う証拠審理はなかった。この点は結論を消さないが、検証の方法を限定する。

刑事事件は詐欺を確定し、和解の透明性は補わなかった

暫定判断から8日後、連邦大陪審はGolestanとMicfoを20件の通信詐欺で起訴した。起訴は当時、主張にすぎない。2021年11月16日、裁判開始後にGolestanは本人として、またMicfoを代表して20件すべてに有罪答弁した。

第4巡回区控訴裁判所は両判決を維持した。公刊判決は、架空のChannel Partnersと役員、ARINへの虚偽資料、ブローカーを通じた販売、約330万ドルの利益を記録する。刑は懲役60か月、約7万7千ドルの賠償、列挙されたアドレス権利と330万ドルの没収だった。

判決はスキーム全体で約130万のIPv4アドレスを得たと説明する一方、起訴内容を論じる箇所では約757,760を示す。ARINの早い説明は約735,000だった。対象期間や法的集合が異なる数字を、一つの確定値に統合してはならない。

有罪答弁をしたのはGolestanとMicfoである。仲裁の9社は刑事被告として答弁していない。後の刑事記録は詐欺の中核を確定したが、2018年の短い審理が全疑惑を認定したことにはならない。

実際に認められた権限

ARINの力は契約と登録運用に由来した。連邦裁判所は緊急差止めを判断する公的権限を持った。仲裁人の権限は当事者の合意に由来した。刑事裁判所は後に、公法に基づき処罰と没収を命じた。

これらは統合されていない。仲裁はARINの契約請求を認め、取り込まれた和解義務の執行を可能にした。ARINがあらゆるIPv4紛争で所有権、刑事責任、顧客利益を最終判断する一般的な司法権を与えたわけではない。

より強い代替策は、依存が固まる前に証拠を分離する。申請法人と署名権限を独立認証し、顧客需要は秘密保持下の中立審査で検証する。不審な申請や移転は、配備後の取消しではなく事前に凍結する。実在顧客向けには公開された継続・異議申立て・移行手順を用意する。登録機関の受領証は、確認した事実と確認していない事実を明確に分ける。

BTWのIPv4デューデリジェンス論も、買い手の側から登録認識、署名権限、BGP利用、評判、法的制約を分けている。本件でも同じ分離が正当性の基準になる。GolestanとMicfoの詐欺は確定した。ARINの契約上の勝利も確定した。和解を登録行動へ変換した全条件は、なお確認できない。

真正な完全和解書、最終判断、または処分申立ての全記録が出れば結論は変わり得る。それまでは、確認できる先例は限定的だ。緊急差止めは拒否され、契約請求は反対なく認められ、刑事責任は後に確定し、その三者を資源処理へ結び付ける添付書類は公開されていない。

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