要約

  • AFRINICは2026年8月4日、憲章改正案の第2回協議を開始した。期限は8月21日23時59分(UTC)で、案はまだ発効していない。
  • 9.8条は、重大な手続違反が選挙の健全性、公平性または適法性を損なった、あるいは損なうおそれがある場合、在任理事全員の3分の2以上でNomComを解任できるとする。
  • 解任と同時にNomComは職務を停止し、理事会が後任を任命する。裁判所が別の命令を出さない限り、対象選挙は取り消され、全面的に再開される。
  • 書面通知、合理的な反論機会、反論の検討、理由の明示と速やかな公表、独立性条項、裁判所の例外は、実質のある保護策だ。
  • 一方、取消し発効前の独立審査、自動停止、会員による再審査、後任・再選挙の期限、既済作業の保存、誤った解任への救済は定められていない。

「独立」の最終境界を理事会が決める

新しい9.2条は、Nomination Committee(NomCom)が予算や支援では理事会に行政上の説明責任を負う一方、指名・選挙事項では理事会やCEOの指示を受けず独立すると明記する。ところが9.8条は、その独立がいつ失敗したかを判断し、委員会全体を止める権限を理事会に与える。

条件は限定されている。理事会は、NomComが憲章または選挙手続に重大に違反し、その結果が選挙の健全性、公平性、適法性を害したか、害する可能性があると「合理的根拠」に基づいて認めなければならない。決議には、当時在任している理事全員の少なくとも3分の2が必要だ。

ただし決議の効果は、委員の交代だけではない。旧NomComは直ちに停止し、理事会が「合理的に実行可能な限り速やかに」新委員会を任命する。そして選挙は全体として取り消され、最初からやり直される。

この権限が実際に行使された例はない。現在の文書は協議案であり、現行憲章ではない。問うべきなのは将来の人物評価ではなく、対立が生じた時にも耐えられる制御構造になっているかだ。

記録化は前進だが、役割分離ではない

理事会は解任前に、問題とする不遵守を文書で通知し、NomComに合理的な反論機会を与え、その説明を検討しなければならない。決議には理由を記載し、会社は速やかに公表する。法令、守秘義務、個人情報保護に反する部分は削除できる。

これらは軽視できない。現行の2020年憲章は、公開募集の後に理事会がNomComを任命し、同委員会が理事会に報告し、理事会の指針の下で活動すると定める。案のような委員会全体の解任手続、3分の2要件、選挙の自動取消しはない。新案は候補者評価も列挙された基準に絞っており、裁量を狭める面がある。

それでも手続の主体は一つだ。理事会が問題を定義し、反論を評価し、重大性を判断し、自ら任命したNomComを解任し、後任を選ぶ。さらに、その判断が理事会自身を選び替える選挙を消去する。

強化多数は軽率な決定を難しくする。しかし利害のある決定者を独立審判者に変えるものではない。

裁判所に着く前に選挙は消える

「管轄権を有する裁判所が別段の命令をする場合を除く」という但し書きは、外部救済を残す重要な歯止めだ。ただ、救済が間に合うための経路は設計されていない。

誰が申立てられるのか、理事会がどの証拠記録を提出するのか、緊急審理を何日で行うのか、費用を誰が負担するのかは書かれていない。申立て準備中に解任を自動停止する規定もない。候補者や会員が代理人を確保している間に、旧NomComは停止し、選挙の取消しは実行され得る。

再開側の時計も空白だ。後任任命には確定日がなく、再選挙の開始・終了期限もない。「全面的に」やり直す時、候補届、資格審査、投票者登録、料金、投票記録、監査ログを保存・再利用するのかも示されていない。

司法審査が事後に誤りを認定できても、消えた選挙時間と重複費用を自動的には戻せない。

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