要約

  • AFRINICの第2回憲法改正案協議は2026年8月21日23時59分(UTC)に締め切られる。19.10条は提案段階で、施行済みでも使用確認済みでもない。
  • 草案は全理事会について正確な議事録を求め、次回会合で出席・投票した理事の単純過半数により承認させる。
  • 承認時に議事録は一応の証拠となるが、ウェブ公開はその後であり、何日以内という最終期限はない。
  • モーリシャス会社法は保存と理事の閲覧を要求する一方、理事会議事録を一般公開する制度までは設けていないため、公開義務自体は実質的な改善である。
  • 必須記載事項、個別の反対・利益相反・回避、黒塗り理由、訂正履歴、独立審査は条文に明記されていない。

「次回会合」は承認手続であると同時に時間のゲートになる

19.10条は、まず理事会に全会合の正確な議事録を確保させる。次に、各議事録を「次の会合」に提出し、その場に出席して投票する理事の単純過半数で承認する。承認された時点で、記載された手続の一応の証拠となる。

ウェブ公開は承認の後だ。理事会は、全文または適切に編集した版を、合理的に実行可能な限り速やかに会社サイトへ載せる。適用法、秘密保持義務、弁護士の職業上の秘匿特権、個人情報または商業上の機微情報は編集の根拠になり得る。

これは明確な改革である。現行憲法19.10条は議事録の保存を、19.11条は次回会合での承認をすでに求めている。草案はそこに「正確さ」、承認後の証拠上の位置付け、そしてウェブ公開を加える。現状維持と言い換えるのは正しくない。

一方、時間のゲートは理事会の内側に残る。草案19.4条では、定例理事会の日程は理事会が決める。最長間隔は書かれていない。19.10条にも、前回会合から承認まで、承認から公開までの日数上限がない。そのため、議事録が一応の証拠になった後も、公開前の期間が確定しない。

これは将来の遅延を断定するものではない。「合理的に実行可能」という基準が無意味だとも言わない。条文上、メンバーが暦の日付だけで遅延を判定できず、まず何が合理的かを争う必要があるという限定的な指摘である。

会社法は記録を守るが、公開サイトまでは作らない

モーリシャス会社法190条は、理事および理事委員会の会合と決議の議事録を直近7年分、会社記録として保持させる。191条は英語またはフランス語の書面、もしくは容易にアクセスして書面化できる形式を認め、改ざんの防止・発見措置を理事会に課す。192条は合理的な通知を条件に各理事の閲覧権を定め、一定の場合に裁判所が制限できる。

一般公衆と株主の権利は別だ。225条の公開閲覧リストに理事会議事録はない。226条が株主向けに追加するのは株主会合・決議、通信、一定の証明書、利益登録簿などであり、理事会議事録は含まれない。第8附則6項も理事会手続の記録を要求するが、オープンなウェブ掲載を要求しない。

したがって19.10条(c)は、社内保管を外部公開へ進める意味を持つ。ただし、現行憲法との比較には別の変化もある。現行12.13条(c)は、メンバー総会と理事会の議事録を、メンバーが決めるアクセス可能な電子形式で保管し、合理的制限もメンバー総会の承認を受けるとしている。草案19.10条(d)は、安全でアクセス可能な形式を理事会が決めるとする。草案はウェブ公開を拡大しながら、保管形式を決める主体の記述を変えている。両者を一括して「透明化」と評価すべきではない。

正確さを検証するには、少数意見と訂正の痕跡が要る

条文は「正確な議事録」の最低項目を列挙しない。通知、出席者、定足数、議題、決議文、集計、個別票、棄権、反対、利益相反、回避、委任、Receiverの指示・同意、発効時刻は明示的な必須項目ではない。前の会合に参加した者と、次の会合で記録を承認する者が一致することも条件ではない。

異議処理も未完成だ。草案議事録を理事へ送る期限、個々の理事が訂正や投票説明、正式声明を添付する権利、メンバーの訂正請求、独立審査、修正版の履歴は規定されていない。後の単純過半数が記録を証拠にできる一方、敗れた異議を同じ記録に残す保証はない。

編集根拠は、それ自体として正当になり得る。法的助言、個人情報、営業秘密を守ることは不正ではない。足りないのは編集判断の台帳だ。各削除にどの根拠を適用したか、誰が決めたか、いつ見直すか、秘密性が消えた後に再検討するかを公開版に示す義務がない。内容を明かさず、根拠分類と見直し日だけを示す方法はある。

モーリシャスのコーポレートガバナンス・コードにある理事会憲章例は、拘束力のない設計比較としてのみ使える。全会一致でない場合の反対意見、会合外決定を含む議事録、各理事への写し、個別投票や正式声明の記録を想定する。AFRINICがこの例に法的に拘束されることも、違反したことも証明しない。簡潔な記録と異論の保存が両立することを示すだけだ。

2022年で止まる索引と、今回の提案は別のニュースである

8月16日時点で、AFRINICのMeetings & Resolutionsページは、理事会が決議と議事録を年別に公開すると説明していた。表示された年別リンクは2022年から2004年までで、2023~2026年はなかった。この現行アーカイブの不一致はBundle 28が報じた独立事象であり、今回の事象ではない。今回の焦点は、8月協議で提示された将来の承認・証拠化・公開の仕組みである。

索引の空白は、内部記録が存在しない、破棄された、隠された、無効だという証拠ではない。公式ページはAFRINICが何を公表し、何を主張したかを示す。現在のものとされる理事会やReceiverの権限争いを裁判の代わりに決着させるものではない。

Heng Luのリアリティ層と代理問題の分析に従えば、問うべき主体は具体的になる。誰が記録し、誰が次回会合の日を決め、誰が前回の叙述を承認し、誰が編集・公開・訂正するのか。その間、番号資源の継続性、移転、登録上の認識、費用の影響を負うのはネットワーク運用者である。「コミュニティ」「代表」「スチュワード」という制度語は、個別の権限記録を代替しない。

過去の法務費問題は取引単位の記録が必要な理由を示すが、19.10条との因果関係を証明しない。NRSは決議、委任、Receiverの指示、請求書、時間記録の開示を求め、2022~2025年の法務支出を約329万米ドル、2022・2023年のC&A Lawへの支払を約215万米ドルと報告し、VATと実費を除く時給1,000米ドルの契約条件を挙げる。これは帰属を明示すべき報告と要求である。本稿は条件を違法とせず、未公開請求書の内容を推測せず、支払が提案条項で承認されたとも言わない。

将来の議事録が過去を追認することもない。協議、採択、承認、証拠上の呼称、後日の公開は、現在のものとされる理事会、Receiver、支持者、移転ロックイン、過去の支出、請求書、報告された時給条件を遡って有効化できない。本資料は汚職、詐欺、共謀、違法性、不当な動機、個人の不正を証明していない。

改善案は19.10条の目的を壊さない。会合後の固定期間内に、個人情報を守った暫定決定証明を出す。次回会合と最終承認に上限を置く。出席、定足数、決議、個別票、反対、利益相反、回避、権限根拠を必須化する。編集理由と訂正履歴を残す。議事録が制度的な力を得る時点より、公開検証が遅れてはならない。

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