要約

  • AFRINICの第2次憲法改正案への意見募集は2026年8月21日23時59分(UTC)まで。案はまだ効力を持たない。
  • 現行第17.3条は、AFRINIC本部所在国の国民を最高経営責任者の候補から一律に除外する。
  • 改正案は国籍要件を削除し、実際の利益相反、または独立かつ有効な職務遂行を実質的に損なう合理的な可能性がある事情を理事会が認定した場合に不適格とする。
  • 「合理的」「善意」「合理的な可能性」「実質的な支障」という限定は前進だが、証拠、独立評価、忌避、告知、反論、理由書、公開記録、再審査、救済は明記されていない。
  • 第19.13条案は全社的な利益相反方針を約束する。ただしCEO候補の判断手続を憲法上確定するものではない。

国籍欄を消した後、何を記録するのか

AFRINICが公開した第2次改正案は、最高経営責任者の入口を大きく変える。現行第17.3条では、本部所在国の国民であることだけで候補になれない。本人の経済的利害、過去の関係、独立性、職務能力を調べる前に結論が出る仕組みだ。

改正案はその一律排除を削る。理事会が合理的かつ善意に判断し、候補者に実際の利益相反があるか、別の事情によって独立かつ有効な職務遂行が実質的に損なわれる合理的な可能性がある場合に限って、不適格とする。

方向は正しい。国籍は独立性を証明しない。改正案は属性から事実へ焦点を移し、合理性、善意、支障の合理的可能性、影響の実質性で判断を限定する。

しかし、説明をどこに残すかが条文にない。「実際の利益相反」は何を含むのか。「その他の事情」はどこまで広がるのか。「実質的」と言える影響をどの証拠で測るのか。理事会が判断主体であることは明確でも、調査主体と記録の中身は明確でない。

個別審査は、同じ事実への同じ基準、誤りの訂正、事後検証があって初めて正当化される。見えない裁量では、候補者と会員は入口が閉じた理由を確認できない。

失格決定の前後に欠ける手順

調査段階では、候補者に何を申告させるのか、誰が裏付けを取るのか、匿名情報や第三者の主張をどう検証するのかが定められていない。独立した推薦や評価を求める規定もない。理事会が調査から最終判断まで担うことを禁じてはいない。

審議段階では、候補者や競合候補との関係を持つ理事が退席すべき場面が明記されていない。理事会に善意を求めることは大切だが、誰が資料を受け取り、討議し、投票できないかを善意という抽象語だけで決めるのは弱い。

候補者側の手続もない。不利な懸念を知らされる権利、主要な資料を確認する機会、事実誤認を訂正する期限、関係の解消や管理策を提案する場は条文に書かれていない。解消可能な利益相反まで直ちに失格とするのかも分からない。

決定後については、理由書、会員向けの編集済み公表版、判断した理事と忌避した理事の記録、類似案件との一貫性報告が求められていない。新証拠が出た場合の再考も、初回決定に関与しなかった者による審査も、誤った排除への救済も規定されていない。

これらの空白は、改正案が違法、差別的、無効だと証明するものではない。誰かが悪用するとの証拠でもない。より妥当な個別基準を実際に公平な制度へするため、意見募集の段階で埋められる設計上の空白である。

第19.13条が用意する土台と、その限界

改正案には利益相反を広く扱う条文もある。第19.13条は、理事会に全社的な利益相反方針の制定、維持、定期的見直しを義務づける。方針は、理事、役員、従業員、委員会委員、会社のために行動する者に関わる実際の、潜在的な、外観上の利益相反について、特定、開示、評価、管理、必要に応じた軽減を扱う。

これは重要な反対材料だ。良い方針なら、申告、調査、忌避、情報管理、保存、報告を具体化できる。

一方、第19.13条は詳細を将来の方針に委ね、その方針を作り、維持し、見直す主体も理事会とする。CEO候補の失格判断に、告知、反論、書面理由、独立審査を必ず適用するとは書いていない。選考開始後の方針変更をどう扱うか、会員がどこまで記録を得るかも決めていない。

憲法は客観的基準、独立評価、強制忌避、反論、理由書、再審査を固定し、方針は期限、書式、機密保護を定めればよい。

第17条の理由説明も欠落を埋めない。CEOの権限、経営と理事会監督の分離、給与、方針、予算、空席時の継続性を説明する一方、なぜ国籍排除を削るのか、新しい審査をどのように実施するのかは個別に説明していない。

会社法の誠実義務と取引利益相反は同じ手続ではない

モーリシャス会社法第132条は、少なくとも1人の理事がモーリシャスに通常居住することを求める。これは理事会構成に関する居住要件であり、CEOの国籍を排除する法律上のルールではない。第133条は理事を自然人に限り、法定の欠格事由を挙げ、会社憲法による追加資格を認める。第134条は理事就任前の書面同意と欠格でない旨の証明を求める。

第135条は、憲法に別段の定めがなければ、その後の理事選任を通常決議で行う。第143条は理事に対し、法律と憲法の範囲内で、正直に、善意で、会社の最善の利益のために権限を使い、必要な注意、勤勉、技能を尽くすよう求める。これらは将来の第17.3条判断を囲む法的義務となる。

ただし、第147条と第148条は、理事が会社の取引または予定取引に有する利害と、その利害の登録・理事会への開示を扱う。CEO候補に関する関係が取引上の利害でもある場合は重なり得るが、取引規定だけで候補者への告知、聴聞、失格理由、再審査が自動的に成立するわけではない。

モーリシャスの国家コーポレートガバナンス・コードは、独立して考える理事会、能力と客観基準に基づく正式で厳格かつ透明な選任、主要役職の後継計画、利益相反の開示と管理を推奨する。適用説明では、公共利益事業体と公共部門組織が「適用し説明する」枠組みの対象で、その他の会社には適用可能な範囲で採用を促す。凍結資料はAFRINICが法的に公共利益事業体だとは立証しない。本稿はコードを拘束力のない設計比較として使い、AFRINICの法的違反を宣言しない。

CEOの入口は理事会の席にもつながる

現行案とも、理事は過半数でCEOを任命する。労働法に従い、他の全理事の3分の2で解任できる。第17.4条案はCEOに日常経営、理事会の報酬方針と予算内での非幹部従業員の待遇決定、書面による委任権限を与え、理事会への直接報告を求める。

改正案はCEOを最高位の従業員と定義し、文脈に応じて当然理事としてDirectorの定義に含める。第13.3(c)は9人の理事会の第9席をCEOに割り当て、自然人CEOが理事として就任するとRegistered Memberの地位にも結びつく。資格判断は雇用だけでなく、経営権、委任、理事会参加、会社内の正式な地位への入口を左右する。

Heng Luの代表性に関する分析は、役職や地域区分を会員や大陸からの委任と取り違えないよう求める。理事会と名乗ること、公式ページに載ること、地域を代表すると説明することだけで、決定権の根拠は完結しない。現実層の分析も、意見募集文や制度上の説明を、採択済み憲法、契約、法律、裁判所命令と分ける。

凍結資料には、第17.3条案が施行された証拠も、候補者が同条で採用または排除された証拠も、現在の人物が自分の利益のために起草した証拠もない。したがって、本稿は具体的な不正を断定せず、権限が発生する前に検証可能性を求める。

将来の改善で過去の争点は消えない

NRSは、AFRINICが現在理事会として示す人々の権限に異議を唱え、取引や支出の記録を会員が求めるよう呼びかけている。AFRINICの理事会、理事会文書、会議決議、裁判案件ページは、組織が凍結時点で公表した内容を証明する。それだけで争われた各任命や行為が裁判上確定するわけではない。NRSの主張は出典付きの立場として扱う。

国籍排除の撤廃、将来の候補者判断、Receiverの協力、現在の支持者による承認、後日の会員投票は、それだけで、いわゆる理事会、Receiver、移転のロックイン、過去の法務費、請求書、その他の個別に争われた行為を遡って有効化することはできない。

BTWは過去に、1時間1,000米ドルという法務契約条件を報じた。凍結資料には、すべての請求書、作業時間記録、権限の連鎖、各支払についての最終判断は含まれない。この金額は出典を付した報道であり、違法、詐欺、腐敗との確定判断ではない。新しい資格条項が、過去の取引時点に必要だった権限や証拠を後から作ることもない。

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