要約

  • AFRINICの定款改正案に関する第2次協議は2026年8月21日23時59分(UTC)に締め切られる。案はまだ現行規則ではない。
  • 現行第16条は、AFRINICの元会長最大6人で構成する元老評議会を置く。改正案はこれを常設・臨時委員会に置き換える。
  • 委員会については、留保権限の侵害禁止、目的・選任方法・任期・付託事項の事前公開、利益相反への配慮、理事会への報告を定める。
  • 第16.7条は別に、政府、規制当局、国際機関、産業界、技術者、市民社会、民間企業その他の関係者から非拘束的な意見を求めることを認める。
  • しかし助言者の氏名、委任元、資金、利益相反、面談、提出資料、理事会の回答を案件ごとに公開する義務は明記されていない。

固定席をなくし、必要な知見を呼び込む

現行の元老評議会は人選の範囲がはっきりしている。AFRINICの会長を少なくとも1期務め、理事会を離れた人物だけが対象で、定員は6人。先入れ先出しで人数を調整し、任期後の再任はない。理事会と合意した付託事項に沿って、会長または理事会全体を支える諮問機関だ。

8月4日に公表された案は、この固定型をやめる。理事会は必要・望ましいと判断した場合や会員の要請がある場合、常設または臨時の委員会を設置できる。構成、機能、付託事項を変更し、解散する権限も持つ。

同時に歯止めも置いた。委員会は、法律または定款が会員、理事会、他の定款上の機関に留保した権限を行使できず、他機関の責務にも踏み込めない。設置前には目的、機能、選任基準、必要な能力、任期、付託事項、運営方法を公表する。選任は公正、透明、客観的に行い、適切な場合は独立性、多様性、利益相反回避を考慮する。委員会は理事会に対して説明責任を負う。

専門領域ごとに人を集める合理性と、委員会の権限を見える形にする仕組みが同居している。問題は、その直後に別の経路が現れることだ。

第16.7条だけ、足跡が薄い

第16.7条は、理事会が諮問グループを設置、承認、または関与することを認める。さらに政府機関、規制当局、政府間組織、業界団体、インターネット技術コミュニティー、専門家、市民社会、民間部門、関連する知識や利害を持つ者から情報や技術的見解を求められる。

得られた見解はあくまで助言であり、理事会、会員、会社を拘束しない。この限定は重要だ。ただし委員会向けの第16.3条にある公開項目は、すべての第16.7条の接触について繰り返されてはいない。

条文には、誰が語ったか、誰の委任で語ったか、費用を誰が負担したか、どのような利害や指示があったか、いつ誰と会い、何を提出し、理事会がどう答えたかを公表する明文がない。これは密約の証拠ではない。公開設計の差として本文から確認できる事実である。

拘束しなくても、判断材料は動かせる

助言者に議決権がなくても、理事会が見る資料、比較する選択肢、採用する前提に影響は与えられる。そこでモーリシャス会社法の責任構造が意味を持つ。

第131条は一定の権限委任を認めるが、合理的な信頼と監視に関する要件を満たす場合を除き、理事会は自ら権限を行使したのと同様に責任を負う。第143条は、法律と会社定款の範囲内で、誠実に、本来の目的のため権限を使うよう求める。第145条による専門家への依拠も、誠実さ、必要な状況での適切な調査、依拠が不当だと知っていないことが条件だ。

これらは第16条の違法性も、特定理事の義務違反も示さない。助言記録が監督に必要な理由を示す。誰に何を尋ね、どの根拠を採用したかが分かって初めて、会員は理事会の判断過程を検証できる。

2025年の経緯を、条文作成者の証拠にしてはならない

Smart Africaは2025年6月、協議を経てAFRINIC理事候補8人を支持したと発表した。9月の選挙後には、連合が支持した8人中7人が当選したと主張し、各国元首・政府首脳からの委任を掲げ、新理事会との協力とCAIGA推進を表明した。これはSmart Africa自身の説明であり、AFRINIC会員、ネットワーク運用者、アフリカ全体からの委任を立証するものではない。

ICANNは、より広いインターネット・ガバナンスBlueprintに4万米ドルを拠出し、ICANN会合でのSmart Africa対話を事務面で支えたと説明する。一方、AFRINIC変更の指示、CAIGAの実質的設計・承認、候補者支持、選挙調整、候補・選挙活動への資金提供を否定している。

この記録は、両組織が第16条を起草または要請したことも、今後同条で助言することも証明しない。示すのは、将来の記録簿に必要な欄だ。発言者、委任元、資金、主張する権限、会合、提出資料、理事会の回答をその時点で残せば、後から散在する書簡をつなぎ合わせずに済む。

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