Summary
- 9月11日付の
draft-ietf-nvo3-rfc7348bis-08は、15個のフラグビット、16ビットのField-2、8ビットのField-3をUnassignedとし、新規割当てをIETF Reviewに委ねる。 - 第5節は後者二つをなおReservedと記し、送信時にゼロ、受信時に無視するよう求める。RFC 8126ではReservedとUnassignedは異なる状態である。
- 文書はArea Directorのフォローアップ中で、DISCUSSが3件残り、IANAは改訂版を再審査する状態にある。Daniel Kadeのフィールド処置台帳は編集提案であり、IETFの決定ではない。
ゼロのままなら見えない不一致
第08版は、広く実装されたVXLANの基本仕様をIETF文書ストリームへ移し、ヘッダーを使う将来の拡張をIANAに登録できるようにする。その目的は既存形式の再説明だけではない。誰が、どの手続で、未使用空間に意味を与えられるかを制度化することにある。
まだRFCではない。DatatrackerはInformational Internet-DraftをIESG Evaluation::AD Followupと表示し、3件のDISCUSSを残す。履歴では9月9日から11日まで三日連続で第06、07、08版が出た。IANAの状態もVersion Changed - Review Neededである。迅速な修正と手続完了は別物だ。
元のRFC 7348では、8ビットのFlagsにIビットと7個の予約ビットがあり、その後に24ビットの予約領域、24ビットのVNI、最後に8ビットの予約領域が続く。未使用領域は送信時ゼロ、受信時無視だった。
第08版は物理位置も8オクテットという長さも変えない。第5節ではFlagsを16ビットとして読み直し、I以外の15ビットをUnassignedとする。続く16ビットと末尾8ビットは、同じ節ではReservedと呼ばれる。現在の処理は全てゼロと無視で共通する。
ところが第8.2節のVXLAN Fields案では、15ビットのフラグ、Field-2の16ビット、Field-3の8ビットがすべてUnassignedである。合計39ビットで、新規値はRFC 8126のIETF Reviewを経て割り当てる。
Unassignedには入口がある
Unassignedは自由使用を意味しない。公開された方針に従えば将来割り当てられる、という状態だ。Reservedは通常の割当て対象外である。古い受信機が未知ビットを無視できることは互換性の材料にはなるが、割当て権限にはならない。
IESG ballotには修正の発端が残る。第05版は未使用フラグをReservedとしながら、新規値にはIETF Reviewを用意した。IANAとIESGのレビューは、割当てる予定ならUnassignedと呼ぶべきだと指摘した。また、RFC 7348の24ビット予約領域から8ビットを新しいFlagsへ組み込む再分類は、座標を変えなくても意図的な意味変更だとされた。
第08版は15個のフラグについて整合させた。しかしField-2とField-3は、レジストリではUnassigned、パケット本文ではReservedのままだ。shepherd write-upもIETF Review方針を確認する一方、古い予約記述を残している。
これは現行VXLANの障害報告ではない。凍結資料には非ゼロ利用、攻撃、停止、ベンダー不具合の証拠がない。問題は将来の割当て時に限定される。どの出来事がゼロ・無視から新処理への移行を発効させるのか。旧受信機が無視し続けても安全だと誰が示すのか。実装者はどの参照を信頼するのか。
範囲ごとに処置を一行で結ぶ
Daniel Kadeは公開前のフィールド処置台帳を提案する。フラグ0–3、I、フラグ5–15、Field-2、Field-3ごとに、座標、登録状態、送信規則、受信規則、割当て方針、変更管理者、参照文書、互換条件を一行にまとめる。
未使用範囲はUnassigned・ゼロ・無視で始まる。承認された拡張は対象範囲だけをAssignedへ移し、意味と処理を定義する。旧実装が無視してよいかは、その拡張の互換設計が答えるべきで、過去の無視規則から自動的には導けない。
台帳は値を割り当てず、IETF合意にも代わらない。意思決定を再現可能にする。IANAの4789番ポート記録について第08版が新文書への参照更新を求めるのも同じ理由だ。番号だけでなく、どの文書が支配するかが管理対象である。
DISCUSSの扱いに関するIESG声明は、これを拒否権ではなく重大な論点を解くための議論要求と位置付ける。次の版が出ることより、二つの節が同じ状態遷移を語ることが解決の証拠になる。
Heng LuのPolicy Mirrorに沿えば、無視という機構だけで割当ての権能が生じるわけではない。Minimum Initial Specificationが求める小さな共通境界は、将来の選択を残しつつ決定者を隠さない。Why BTW Media Existsが定める現実重視の線も明確だ。確認できるのは審査中の文言差であって、本番障害ではない。
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