要約

  • RFC 1897の初期6bone形式は、プロバイダーのASN、既存IPv4ネットワークの一部、サイト内サブネット、インターフェース識別子を一つの試験用アドレスに組み込み、同時に回収とリナンバリングを予告した。
  • RFC 2471は新しい階層に合わせて3FFE::/16へ移行した。レジストリ、BGP4+、pTLAの運用責任は実験を本物のネットワークにしたが、恒久的な本番利用権は生まなかった。
  • RFC 3701は新規割り当てを止め、2006年6月6日を終了日に定めた。IANAへの返却は割り当ての終結を示すが、古い依存関係がすべて同時に消えた証明ではない。

仮設でも、通信は本物だった

RFC 1897は、IPv6プロトタイプを試すためのアドレスを与えた。対象は実験だが、アドレスは飾りではない。インターフェースに設定し、試験目的で経路制御し、相手とパケットを交換するための座標だった。一方で文書は、そのアドレスが一時的で、回収され、利用者は将来リナンバリングしなければならず、IPv6試験以外の目的でインターネットに経路を流してはならないとした。

ここで制限されていたのは機能ではなく権限である。割り当て記録は、その時点での利用許可を示す。設定は、ホストが値を採用したことを示す。BGPの経路は、制御プレーンで到達可能性が交換されたことを示す。転送とアプリケーション成功には、さらに別の観測が要る。どれほど証拠が積み上がっても、期限付きの試験権限を無期限の所有に変えることはできない。

しかも初期形式は、当時の関係をアドレス内部へ詰め込んだ。現在のプロバイダーの16ビットASN、加入者が持つ経路制御可能なIPv4ネットワークの上位24ビット、16ビットのサブネット、48ビットのインターフェース識別子である。IPv4プレフィックスが24ビットより長ければ残りはサブネット欄へ入り、インターフェース識別子には利用可能ならIEEE MACアドレスが使われた。

この仕組みは既存のIPv4と運用関係を足場にして、IPv6実験を早く始めるためには合理的だった。同時に、変更の影響範囲も示していた。プロバイダー、IPv4上の位置、リンク、識別方法のいずれかが変われば、アドレスから派生した依存関係も移さなければならない。

住所体系が変われば、実験網も引っ越す

RFC 1884は初期の128ビットIPv6アドレス体系を定義し、RFC 1887はプロバイダー階層とトポロジーをアドレスへ反映させる配布構想を示した。RFC 1897は、その時点の構想に沿った試験形式だった。

ところが、IPv6の一般的な構造は発展した。RFC 2374はTLA、NLA、SLAを用いる集約可能な形式を採り、公共トポロジーとサイト内トポロジーを分けた。そこでRFC 2471はRFC 1897を廃止し、6boneにTLA ID 0x1FFE、すなわち3FFE::/16を割り当てた。

新しいアドレスも、恒久化されたわけではない。RFC 2471は一時性、将来の回収、リナンバリング義務を改めて記した。NLA階層は6boneの中継ネットワークと末端サイトを表し、各組織がサイト内を設計する。形式に適合することは、当時の実験上の位置を証明するだけで、将来の本番権限を約束しない。

RFC 3701は後に、最初の5F00::/8から3FFE::/16への移行が「ほとんど問題なく」行われたと振り返った。ただし、これは全ホスト、DNS、トンネル、ACL、アプリケーションを調査した結果ではない。大きな移転が調整可能だったという記録であって、各現場に作業や費用がなかったという意味ではない。

運用の成熟は、試験免許の恒久化ではない

6boneには実務があった。RFC 2546とRFC 2772は、BGP4+、経路集約、フィルタリング、DNS、RIPE-181形式のレジストリ、連絡先、経路ポリシー、pTLA管理者の責任を述べている。参加は自発的で善意に基づくとされたが、スコープ外への漏出や不適切な広告を是正する責任は具体的だった。

この運用規律によって、実験は価値を持った。レジストリオブジェクトは、誰が責任を表明したかを残す。BGPセッションは、どの相手と経路情報を交換したかを示す。受理された経路は、ある時点のポリシー判断を示す。しかし、パケットの配送、相手の応答、アプリケーションの結果は別の証拠である。そして、これらすべてを観測しても、プレフィックスの恒久的支配権にはならない。

証拠は順序を保つ必要がある。仕様、委任、設定、経路ポリシー、制御プレーン、転送、アプリケーション結果。退出時には、代替アドレスの正当な取得、設定、DNSやトンネルの更新、アクセス制御と文書の修正、旧経路の撤回、残存参照の無害化という別の列が続く。

終了日は、昔の但し書きを運用命令にした

本番IPv6の配布経路が整うにつれ、移行用試験網を無期限に残せば、別制度として固定化する危険が生じた。RFC 3701は2004年1月1日を新規pTLA割り当ての停止日、2006年6月6日を6boneの終了日とした。その後、6boneプレフィックスはインターネット上でいかなる形でも使わないことが想定され、オペレーターはフィルターできた。3FFE::/16はIANAが回収することになった。

元参加者へ特定サイズの本番プレフィックスを保証する仕組みではない。試験から本番へ移るには、それぞれ正規の配布権限が必要だった。また文書は、旧作業部会の憲章がすでに6bone監督を含まないため、IETFプロセスを終了決定の場とする考えを示した。これはガバナンス上の判断記録であり、全参加者の個別同意を証明するものではない。

RFC 5156は後に、5F00::/8と3FFE::/16の双方がIANAへ返却され、再割り当てまで公共インターネットに現れるべきでないと記録した。上位の配布台帳はそこで閉じる。しかし、返却記録だけでソースコード、DNS、ACL、ログ、古い運用メモから同時に値が消えるわけではない。行政上の返却と、運用上の依存消滅は別々に検証する必要がある。

出典