要約

  • ルートリフレクションは従来のIBGPフルメッシュを、設定されたクライアント/非クライアント関係へ置き換える。セッション増加は抑えるが、リフレクターのベストパス選択が配布境界になる。
  • ORIGINATOR_IDとCLUSTER_LISTは反射ループの検出に役立つが、経路起点を認証しない。冗長性、トポロジー整合性、設定の完全性は運用者の責任である。

セッション数の問題は階層へ移る

従来モデルでは、同じ自律システム内のn個のBGPノードにn*(n-1)/2本の固有IBGPセッションが必要になる。IBGPピアから学習した経路は通常、別のIBGPピアへ再広告されないためだ。外部の経路情報を受け取るには、各ノードが必要な内部直接接続を持たなければならない。

RFC 4456は、設定されたルートリフレクターに対してこの規則を緩和する。内部ピアはクライアントと非クライアントに分かれる。リフレクターがベストパスを選んだ後、非クライアントから学習した経路は全クライアントへ反射される。クライアントから学習した経路は、ほかのクライアントと非クライアントへ反射される。クライアント同士はフルメッシュでなくてよいが、非クライアント間にはフルメッシュ要件が残る。

これは実質的な拡張効果をもたらす。従来型のノードと共存でき、ASを変更せず段階的にクラスタを導入できる。ただし、セッション削減は無償ではない。リフレクターは自ら選んだベストパスだけを配布するため、クライアントの可視範囲は別の場所で下された判断に依存する。

設定が与えるのは役割であり、経路の権威ではない

プロトコルには、クライアントが自らの役割を動的に通知する方法がない。RFC 4456は手動設定を最も簡単な方法としている。この設定関係は指定された内部再配布規則をリフレクターに適用させるが、広告されたプレフィックスの正当な起点、外部隣接者の広告権限、あるいは選好経路が全クライアントに等しく有益であることを証明しない。

運用上の力は集中するが、範囲は限定される。リフレクターはBGPの決定過程でベストパスを選び、それを受け取る内部関係を制御する。境界ルーターは引き続きインポートポリシーを担い、運用者はIGP設計、MEDの扱い、LOCAL_PREF、検証、容量、インシデント対応を担う。恩恵を受けるのは、セッション数の二次増加を避け、段階移行できる大規模ASだ。対価は、配置、冗長性、設定の完全性、可視性、障害ドメインへの新たな依存である。

ループ用の属性が反射トポロジーを守る

設定を誤ると、ルートリフレクションは再配布ループを生み得る。RFC 4456は二つの任意・非推移属性を追加する。ORIGINATOR_IDはローカルAS内で経路を生成したノードのBGP Identifierを記録する。すでに存在する場合、ノードは再作成すべきではなく、自分自身の識別子を含む経路は無視すべきである。

CLUSTER_LISTは、反射経路が通過したクラスタの並びを記録する。リフレクターはローカルCLUSTER_IDを先頭に追加しなければならず、属性がなければ作成しなければならない。ローカルCLUSTER_IDがすでに含まれる広告は無視すべきである。この強度差は重要だ。作成と追加はMUST、無視はSHOULDとして規定されている。

リフレクターが一台だけのクラスタは単一障害点になる。複数のリフレクターは四バイトのCLUSTER_IDを共有でき、それによって同一クラスタの別リフレクターから来た経路を破棄できる。したがって、冗長性には台数だけでなく、一貫したクラスタ識別と設計が要る。

経路選択はフルメッシュと異なり得る

RFC 4456は、IGPコストがルーターごとに異なり、MEDも常に比較可能とは限らないと警告する。一部の反射トポロジーでは、フルIBGPメッシュとは異なる経路が選ばれ得る。文書は結果をそろえる方法を示す一方、完全な同等性の強制が制約的または非現実的になり得ることも認める。

より重要なのは設計上の要請だ。ループを防ぎ一貫した経路ビューを維持するため、トポロジーは慎重に考慮しなければならない。複数経路がある場合、反射トポロジーは一般にネットワークトポロジーと整合させるべきである。反射時にNEXT_HOP、AS_PATH、LOCAL_PREF、MEDを変更するとループを招き得るため、リフレクターは変更すべきではない。

根拠と限界

RFC 4456は拡張問題、クライアント規則、ループ属性、冗長性、経路選択への影響を定義する。RFC 4271は基礎となるBGPの交換・決定モデルを示す。権力、承認、受益者、コスト、責任に関する結論は、これらの事実に基づく分析である。

資料は、特定事業者の設計や現行設定を示さず、経路起点を認証せず、特定の反射トポロジーがフルメッシュと同じ結果になることも保証しない。普遍的な階層数や配置も規定していない。RFC 4456は、この拡張がBGP固有のセキュリティ問題を変えないと明記する。

出典