要約

  • Michuki Mwangiは、アフリカのインターネット・コミュニティが共有した相互接続の構想を、IXPの事業や対外発信につなげた。資料は、彼一人を目標の発案者や成果の原因とはしていない。
  • おなじみの80%は、比較可能な一つの系列ではない。大陸規模の目標、二か国の域内トラフィック推計、単一CDNの現地配信率、IXPのピーク通信量、現地ホストされたサイトの比率は、母集団も分母も測定法も異なる。

分析

アフリカのネットワーク運営者やIXPが掲げた2010年の80/20構想は、2020年までにアフリカのインターネット・トラフィックの80%を域内で交換し、残る20%を域外から経路制御するというものだった。目標は覚えやすい。難しいのは、その「80%」に何を数えるかである。IXPで交換された通信量なのか、国内キャッシュから配信されたコンテンツなのか、アフリカの外へ出ない経路なのか。消費された全バイト、本国内で生成されたバイト、人気サービスの標本のどれを分母にするのかも、言葉だけでは決まらない。

この構想を現場と外部に伝えた一人がMwangiだ。Internet Societyの略歴によれば、彼は2008年に同団体に加わる前、.KEレジストリの管理を担い、AfTLD会長を務め、ケニアのKIXPを技術面から支援した。2014年の年次報告書は、彼の名を80/20構想と結びつけ、Internet Society、アフリカ連合、AfriNICによるAXISの協力を記している。一方、Mwangi自身の2020年の記事は、構想の主体をピアリング・コミュニティとして語る。妥当な人物像は、単独の発案者ではなく、事業者、交換拠点、機関、公共部門をつなぐ技術者兼推進者だ。

その10年後、二か国を対象にした調査は、より限定された結果を示した。Internet Societyが委託し、Michael Kendeが執筆した2020年の報告書は、ケニアのKIXPとナイジェリアのIXPNを追跡する。各国のトラフィックのうち域内で局在化した割合は、2012年の約30%から2020年には約70%近くになったと報告した。複数拠点を持つIXP、中立的なデータセンターへの接続、コンテンツ事業者のキャッシュやPoP、強制ピアリングの撤廃、事業者間の信頼関係も、その変化を支えた要素として挙げられている。Mwangiも、自身の記事で技術だけではなく、合意形成と協働を担う人々の役割を強調した。

ここには別の数値が並ぶ。KIXPのピーク通信量は2012年の1 Gbit/sから2020年の19 Gbit/sへ、IXPNは300 Mbit/sから125 Gbit/sへ増えた。これは交換拠点を通ったピーク時の流量であり、国内全トラフィックの何%が現地交換されたかを示す比率ではない。同報告書は年間費用削減をケニアで600万ドル、ナイジェリアで4,000万ドルと推計するが、これも二つの事例に関する推計で、大陸全体の総額ではない。Gbpsの成長を80%の分子にして、アフリカ全体の達成度を算出することはできない。

図3は、さらに異なる対象を切り出している。データ源は「大手CDN」一社で、ケニアとナイジェリアにPoPを置いた後、その事業者のトラフィックのうち現地で配信された割合を示す。線はゼロから始まり、時点によって80%を超える。これは一社の配信網とトラフィック構成を見る材料だ。両国の利用者が消費した全バイトのうち国内にとどまった割合でも、アフリカ全体の域内交換率でもない。図の題名だけでなく、出典注記も読む必要がある。

2021年のInternet Society概要は対象国を広げたが、トラフィック量で加重した大陸全体の系列にはしていない。アフリカのIXPは2010年の19か所から2020年の46か所へ増えた。域内局在率70%超の国は1か国から3か国へ増加し、南アフリカにケニアとナイジェリアが加わった。同じ概要は、大多数の国が域内交換をおよそ20%から80%へ引き上げる必要がなおあると指摘している。国数は広がりを測る一つの指標だが、アフリカの通信量のうち何割が域内にとどまったかとは別の数字である。

2024年までに、Internet Societyは対象経済圏を絞った50/50構想を掲げた。2025年までに、現地で生成されたトラフィックの少なくとも半分を現地にとどめるという目標だ。これは新しい定式化であり、旧80/20構想が達成された、あるいは断念されたことの証明ではない。方法論の説明によれば、通信事業者が帯域を多く使うサービスを把握していても、トラフィック量のデータは公開されにくい。そこでsFlowの実データがない場合、各国の人気上位1,000サイトを調べ、国内配信か国外配信かを推定し、現地計測点や技術的な手掛かりを使って国内サイトと国外サイトの数を比べる。

この方法はサイトを数える。バイトは数えない。単純なサイト比では、通信量の少ない国内ニュースサイトと、膨大なデータを運ぶ動画サービスがそれぞれ一つとして数えられるが、実際のトラフィック量は同じではない。サイトの国内ホスティングを測る代理指標として明示するなら有用だが、全トラフィックの割合と表現すれば測定単位をすり替えることになる。人気サイトが多く国内ホストされても、バイトの大部分が海外プラットフォームから届く国もあり得る。逆に、少数の国内サービスが大きな通信量を担っても、サイト数では見えにくい。

さらに、接続の表示だけでは実際の経路もわからない。Internet SocietyのHanna Kreitemは2026年の論考で、リモート・ピアリングやIXP間接続では、見かけ上は現地で交換していても、トラフィックが遠隔のインフラを通り得ると警告している。これは現在のトポロジーに関する同団体の主張であり、2012年のケニアを遡って測った結果ではない。それでも運用上の問いは明快だ。IXPの会員であること、ポートを持つこと、ASNがあること、「現地ピアリング」と名乗ることだけで、対象の経路が国内にとどまったとは証明できない。経路とコンテンツの配信場所を確認する必要がある。

Mwangiの構想が重要だったことを示すために、存在しない大陸全体の最終スコアを作る必要はない。目標は事業者、技術コミュニティ、公共機関を現地相互接続の周りに集めた。ケニアとナイジェリアの事例は実質的な伸びを示し、2021年の概要は国ごとの差を示す。ここで引用した資料には、アフリカ全体を対象とし、バイト量で加重し、前後比較できる一つの系列がない。したがって、2010年の目標が大陸全体で達成されたとも、失敗したとも断定できない。その線引きは成果を否定するのではなく、観測できた成果を正しい対象に結びつける。

次の目標には測定の記録を添えたい。対象国とネットワーク、トラフィックの方向、分母が全消費バイトか現地生成バイトか選定サイトか、「現地」の定義にキャッシュと経路をどう含めるか、観測地点と期間、欠測の扱い、方法の版を明らかにする。IXPのピークGbps、サイトの現地配信率、単一CDNの現地配信率、しきい値を超えた国数は別々に示すべきだ。目標は人を集める。変化を説明できるのは、公開され再現できる方法である。

出典