要約
- JPRSは2026年8月5日に.jpの40周年を告知し、1986年8月5日のポステル博士から村井博士への委任、1989年9月30日のJUNETから.jpへの261ドメイン名の移行、2002年4月のJPRSによる管理引継ぎを記録している(周年告知(英語);周年告知(日本語))。
- 『JPドメイン名レジストリレポート2025』(2026年3月26日公開)によれば、2026年1月1日時点の登録総数は1,825,932件で、1年間で47,109件の増加。汎用JPは1,246,931件(うち日本語80,551件)、属性型・地域型は568,503件(CO.JP 493,944件)、都道府県型は10,498件である(レポートPDF;プレスリリース)。
- JPRSは2026年1月23日(1月26日更新)、ウェブサイトで公開していた2026年1月1日付の登録数が誤っていたとする訂正通知を公開した。誤った値は1月1日から1月23日13時52分まで、および1月26日9時から10時20分まで表示されていた可能性があり、訂正済みの数値は同年1月26日の「FROM JPRS」vol.1230で再掲された(訂正通知;FROM JPRS vol.1230)。
- 最新の統計スナップショットでは、2026年9月1日時点の登録総数は1,890,104件。汎用JPは1,302,374件だが、そのうち日本語JPは79,253件と、1月1日の80,551件から減少している(統計ページ(英語);月次時系列表;日本語統計表)。
40周年が選んだ記憶
JPRSの英語版周年告知(周年告知(英語))と日本語版(周年告知(日本語))は、同じ歴史的文脈を記す。ポステル博士がISO 3166-1に基づくccTLDを含む初期TLD集合を提案し、1986年8月5日に.jpを村井純博士へ委任したこと、1988年に日本の主要学術ネットワークが.jpを村井氏へ委任し、ac/ad/co/go/orの属性を導入したこと、1989年10月にJUNETが.jpへの移行を完了し本格運用が始まったこと、1991年12月設立のJNICが1993年4月にJPNICへ改組したこと、2000年12月設立のJPRSがICANNとのccTLDスポンサーシップ契約に基づき2002年4月に.jpの管理を引き継いだことである。周年告知はまた、2026年8月1日時点の登録数を「約188万件」とする。月次統計表(月次時系列表)では同日の値は1,879,925件であり、約188万という丸めとは整合する。
レジストリ報告書2025が記録した2026年1月1日
2026年3月26日、JPRSは『JPドメイン名レジストリレポート2025』を公開した(プレスリリース;公開通知)。報告書(発行日2026年3月25日、レポートPDF)の冒頭数値は次のとおりである。2026年1月1日時点で登録総数1,825,932件、1年前と比較して47,109件の増加。汎用JPドメイン名1,246,931件のうち、日本語(日本語の文字列を含むもの)80,551件、ASCII(英数字)1,166,380件。属性型・地域型568,503件のうちCO.JPは493,944件。都道府県型10,498件(うち日本語1,247件)。報告書には複数年の時系列も含まれ、…1,756,107/1,778,823/1,825,932という上昇列が読み取れる。レポートのバックナンバーはJPRSのレポート一覧にまとまっており、英語版レポートは2026年7月24日に英語トピック一覧の同項目で案内された。なお、報告書自体が最新数値の参照先としてJPRSの統計ページを案内している。
2026年1月23日の訂正通知:数字の統治
JPRSは2026年1月23日(1月26日更新)、「JPドメイン名の登録数」における2026年1月1日付数値の訂正についてという通知(訂正通知)を公開した。通知は、JPRSのウェブサイトで公開していた1月1日時点の数値が誤った値になっていたと述べ、影響期間として2026年1月1日から1月23日13時52分まで、および1月26日9時から10時20分までを明示する。訂正済みの数値は、1月26日のメールマガジン「FROM JPRS」vol.1230(FROM JPRS vol.1230)で再掲された。合計1,825,932件、汎用JP1,246,931件(うち日本語80,551件)、都道府県型10,498件、属性型・地域型568,503件(CO 493,944、OR 41,605、NE 12,339、ED 6,546、GR 5,116、AC 3,890、LG 1,922、GO 863、AD 259、地域型2,019)——これらはレジストリレポート2025と現行の月次表と一致する。
この訂正通知が示すのは、レジストリの統計もまた編集・訂正される記録だということである。誤った値が23日間公開状態にあったことをJPRS自身が期間付きで明示した点は透明性の実践と言える。一方で、元の誤った値が具体的に何だったのかは取得した通知の文面からは確認できない。1〜23日に統計ページを取得した二次資料が存在すれば、誤った数値を引き継いでいる可能性がある。
1月から9月へ:成長の内実
月次時系列表(月次時系列表;日本語統計表)と現行の英語版統計ページ(統計ページ(英語))を突き合わせると、2026年の動きが見える。1月1日1,825,932件から、4月1日1,844,251件、7月1日1,869,207件、8月1日1,879,925件、9月1日1,890,104件へ。1月から9月の増加は64,172件、率にして約3.5%である。しかし構成を見ると、増加の担い手は一様ではない。9月1日時点の汎用JP1,302,374件のうち日本語JPは79,253件で、1月1日の80,551件から1,298件減少している。つまり総数の伸びはASCII(英数字)ドメイン名の増加に完全に依存しており、日本語JPは縮小傾向にある。属性型・地域型ではCO(co.jp)が502,610件で最大の区分であり続けている。
これは周年告知が描く成長の物語と、その成長が実際にどこから来ているかというデータの間の、静かな緊張である。40周年の記念叙事は単一の上向き線を示すが、月次表が示すのは、日本語文字列という.jpの言語的多様性の側面が静かに縮んでいる、という非対称な成長である。
検証の限界
本稿が依拠する一次資料は、検索経由で取得されたページおよびPDFのテキストである。PDFの表は断片的に取得されており、見出し数値以外の細分化された値は引用していない。統計ページは日付の明記がない逐次更新ページであり、2026年9月1日の取得時点日付は表ヘッダーから推定した。周年告知の「約188万件」は同日表の1,879,925件の丸めである。読者はJPRSの統計ページ(月次時系列表)で現行値を確認できる。
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