Summary
- IETFのv6ops作業部会が10月27日に改訂した草案は、新たに/48で設計した拠点が別の事業者の/56へ移る例を示した。内部のサブネット配置がそのまま収まらない場合がある。
- 草案は持続的な/48の割り当てを勧め、/56より長いプレフィックスを拠点に渡さない案も置く。回線の商品設計と、切り替え時の改番作業を負う主体は別だ。
回線を替えるだけのはずが、図面まで描き直す。そんな契約の落とし穴を、v6ops草案の改訂版が具体化した。最初の事業者から/48を受け取り、オフィスや来客用、機器用のネットワークを配置する。次の事業者が/56しか渡さなければ、同じ区画の取り方は通らない。バックアップ回線を同時に使う構成でも、二つの回線で長さが違えば同じ問題が顔を出す。
/48には/64のサブネットを65,536個、/56には256個収められる。すべてを使う顧客を想定する数字ではなく、設計の自由度を示す数字だ。中小企業が住宅向け契約を利用していても、社内の機器やサービスには区画が要る。長さがそろった回線への移行なら内部の区画設計は維持しやすい。ただし事業者が割り当てるアドレス値は通常変わる。保存しやすいのは設計の形である。
4月版にも、法人向け/48と住宅向け/52または/56の区別はあった。草案はその発想を主として営業・マーケティング上の区分と説明する。10月版が新たに持ち込んだのは、異なる事業者間でこの区分をまたぐ顧客の姿だ。販売側が作った段差を、退出する顧客が工数で埋める。
文書はBest Current Practiceを目指す作業部会草案の段階にある。要約では/48の持続的な割り当てを勧め、拠点に/56より小さな空間を渡さない線も示す。実際の費用を決めるには、事業者の約款と移行作業の記録が必要だ。二社の提供サイズと既存サブネットの移し替え表を公開すれば、乗り換えの難しさは数字で語れる。
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