Summary

  • ICANN理事会の10月18日決議は再審請求26-4を退け、Nameshopの.IDN申請を「terminated」とした職員の判断を支持した。
  • .INTERNETへの文字列変更は2013年に拒否されている。2012年の申請が別の文字列に変わったという記録はない。
  • 理事会は同じ申請番号について再び再審を求めれば、軽率な請求として簡易却下すると述べた。一般の再審制度を廃止したわけではない。

審査で敗れた申請が、事務上は生き続けることがある。Nameshopの.IDN申請はその典型だ。国名に関する2012年の規則で前へ進めなかったのに、案件は長く閉じられず、2026年の新たなトップレベルドメイン募集にまで影を落とした。10月の理事会決議は、申請の結末と、それを何度も争う手続きの結末を一度に決めた。

「IDN」は技術者には国際化ドメイン名の略語として親しい。だが申請書に書かれた.IDNは具体的な三文字の文字列であり、インドネシアのISO三文字コードでもある。2012年の申請者向け手引きは国名・地域名を対象から外していた。理事会説明責任メカニズム委員会の勧告によれば、ICANNは当時すでに不適格を伝えている。略語の意味がいくつあっても、登録された申請文字列は一つだ。

申請書の文字は、後からの希望では変わらない

Nameshopは2012年9月、.IDNを.INTERNETへ変更したいと申し出た。ICANNは翌年2月に拒み、その判断への再審も失敗した。2026年の争点はここに戻る。変更を求めた書類が公開され、後の書簡で.INTERNETを繰り返し使ったとしても、変更が承認されたことにはならない。申請と承認を取り違えれば、古い失格案件が新しい募集で優先券に化ける。

ICANNは2019年、申請を取り下げれば4万7000米ドルの申請料を全額返し、.INTERNETは次の募集で申し込めると案内したと委員会は記す。返金と新規申請は筋の通る出口だが、古い出願に先行権を与える出口ではない。新しい募集なら新しい審査と競争が待つ。Nameshopは取り下げを受け入れなかった。

ICANN側にも設計漏れがあった。2012年の手引きには、不成功の申請を本人が取り下げない場合に終わらせる明確な手続きがなかった。理事会は2025年9月に手順を追加した。最終通知から90日以内に取り下げと返金を求めなければ返金資格を失い、案件は事務上閉じられる。.IDNは対象として名指しされた。新しい募集の前に古い案件の棚を整理する必要があった。

閉じる権限には、読める記録が要る

Nameshopに示された最後の期限は2026年5月15日だった。13日に取り下げを拒否し、職員は6月に終了を通知、7月14日に状態を「terminated」に変えた。8月の再審請求は状態の回復だけでなく、.INTERNETの先行委任も求めた。委員会は理事会の不作為をめぐる主張を不十分または期限外として退けた一方、職員の状態変更については中身を審査した。オンブズは回避し、申請者の反論も理事会に届いた。単なる受付拒否ではない。

公開文書には一か所、説明のない継ぎ目がある。2025年決議は本人が撤回しなければ「withdrawn」状態へ移すと書く。委員会と2026年理事会は実際の表示を「terminated」と呼ぶ。同じ終了過程を指しているが、用語が変わる理由は示されていない。ICANNはその対応を記録上明らかにすべきだ。用語の差が2013年の変更拒否を覆すことはない。

理事会は10月18日、.IDNが元の審査基準に反し、.INTERNETへの変更も拒否済みで、職員は終了手続きを守ったと判断した。そのうえで同一申請番号の今後の再審は軽率な請求として簡易却下するとした。古いファイルを開いたままにして、次のラウンドでも交渉札として使う道を塞いだのである。

正確な履歴は残すべきだ。申請者が何を求め、機関がいつ何を拒み、どんな反論があったかは公開審査に欠かせない。しかし記録の保存と権利の延命は別の仕事だ。ICANNはようやく、両者の境界を引いた。