Summary

  • RIPE NCCのIPv4割当移転表には、2026年11月2日付で109.229.96.0/19、81.162.32.0/20、94.231.128.0/20をTelecommunication networks LtdからTelenet Ltd.へ移す3行がある。いずれも恒久的なMERGER_OR_ACQUISITIONで、アドレス数は計1万6384個。ASN移転表には同じ両者間のAS49136が載る。
  • 4件のRDAPオブジェクトは現在TelenetのORG-TL987-RIPEを参照し、最終変更時刻はすべて10:23:31 UTC。RISは変更前に3つの正確な経路をAS49136起点で323/323のIPv4フルテーブルピアから観測し、11月4日の観測でも322/322で同じ起点を確認した。

合併の記録を「ネットワークの切り替え」と読み替えると、ここではすぐにつまずく。RIPEが11月2日に処理したのは3つのアドレス範囲とAS49136の登録移転だ。IPv4の3行は割当移転表に、ASNは別の表にある。4件とも旧登録者はTelecommunication networks Ltd、新登録者はTelenet Ltd.で、分類は合併・買収となっている。

規模も曖昧ではない。/19が8192アドレス、二つの/20がそれぞれ4096アドレス。重複はなく、合計1万6384個になる。4つのRDAPレコードは10:23:31 UTCに同時に最終変更され、組織参照はORG-TL987-RIPEへそろった。

ところが表示名だけを拾うと、古い世界に戻ってしまう。IPオブジェクトは今もTELECOM-NETWORKS-NET、ASNオブジェクトはTELECOM-NETWORKS-ASと名乗る。現在の登録主体を示すのは説明用の名前ではなく、Telenetを指す組織参照だ。レコードに残った文字列を所有者の証明として扱うべきではない。

経路のほうは別の時計を刻む。変更前の11月2日00:00 UTCには、3プレフィックスの起点がいずれもAS49136で、323のフルテーブルIPv4ピアすべてから見えた。11月4日00:00 UTCも起点はAS49136で、当時の322ピアすべてから見えた。ピア数は一つ減ったが、観測された起点は同じだ。途中で短い変化があったかを判断するには、その時間帯の時刻付きBGP記録が要る。

登録上の主体を変える権限と、経路上の番号がどう見えるかは別の話である。この件は両方の公開記録を同じ日付に置ける。だからこそ、表の一行を運用の全景に仕立てずに済む。

一次資料:RIPE IPv4移転表;RIPE ASN移転表;RDAP /19;RDAP /20 A;RDAP /20 B;RDAP AS49136;RIS /19変更前;RIS /19変更後;RIS /20 A変更前;RIS /20 A変更後;RIS /20 B変更前;RIS /20 B変更後。