Summary

  • 現行のRIPE-801は、会議など期間の決まった催しについて、予定会期より1カ月長い期間と総計2カ月のうち短い方を上限とする。長期プロジェクトや通常の研究は、6暦月と予定寿命に1カ月を加えた期間の短い方が上限になる。
  • 研究で最長1暦年を求めるには、資源の登録時に計画を公開し、成果を無償・開示制限なしで公表する約束が必要だ。IPv4の標準的な/24より大きい研究用割当てを経路上の必要性で求める場合にも、この公開条件がかかる。
  • RIPE NCCの追加審査では、2カ月を超えるIPv4・IPv6・AS番号の一時割当てを少なくとも2人の資源アナリストが評価し、登録サービス管理部門と政策開発部門の承認を受ける。

会議の主催者は、開場より先に回線と機材を動かし、閉場後に撤収する。研究者は、計測を始めた後で季節が変わっても同じ番号を使いたいかもしれない。どちらも一時的な番号資源を求めるが、RIPE NCCの規則では「一時的」の意味が同じではない。用途を記した申請書が、登録簿に載る終了日を決める。

RIPE-801は、IPv4、IPv6、AS番号の保留プールを、特定の期限付き用途に直接割り当てる仕組みを定める。会議、学術研究、実験、新しいサービスの試験が例に挙がる。申請書と違う用途には使えない。RIPE Databaseは開始日と終了日を記録し、期限が来れば登録を自動的に抹消して、番号を該当する保留プールに戻す。早期返却もできる。公開記録に必要なのは保有者名だけではない。いつまで使えるかも、運用の一部である。

会議には二重の上限がある。予定会期からさらに1カ月、ただし合計では2カ月以内。

数日の催しが当然に2カ月を使えるわけではない。会期そのものが2カ月なら、片付けのための3カ月目もない。準備、実施、経路広告の停止、機材撤収を一つの許可期間に収める必要がある。イベントの予定表は、IPアドレスの使用可能期間を決める証拠になる。

長めのプロジェクトや通常の研究は、6暦月以内、または予定寿命の後1カ月まで。こちらも短い方が適用される。

RIPE NCCは申請上の見込みを裏づける資料を求められる。実験が早く終わる見込みなのに、予備として半年を占有する理由は別途説明しなければならない。

研究には、さらに長い1暦年の道がある。条件は二つ。番号が登録される時点で計画の詳細を公開すること。利用者が研究結果を無料かつ開示制限なしで公開すると約束すること。

開始時に確認できる記録と、終了時に果たす約束が対になっている。研究の結論そのものをレジストリが指定する制度ではない。共有された番号資源を長く使う代わりに、得た知見を外へ出す設計である。

大きさの判断は別の式で動く。IPv4は/24が標準で、より小さい割当ても申請できる。/24を超える場合、ピーク時に申請空間の少なくとも50%を同時使用する必要がある。研究でより大きな範囲を経路上の必要性から求めるときも、計画と成果の公開条件が加わる。平均利用率や将来の予備在庫を、ピーク時の同時使用と取り違えてはならない。期間と規模の審査は重なるが、同じ問いではない。

申請手順には責任の受け渡しも書かれている。スポンサーとなるLIRがエンドユーザーと一時的な独立割当て・維持契約を結び、その後に認証付きフォームでRIPE NCCへ申請する。研究室の担当者が替わっても、登録期間と維持の責任を担う主体は必要だ。

2カ月を超えると、判断する人も増える。RIPE NCCの追加審査の説明によれば、対象となるすべての一時割当ては2人以上のアナリストが検討し、さらに二つの管理部門の承認を要する。会議の最大期間はちょうどその線まで。半年の実験や1年の研究は線を越える。公開される日付の裏には、組織内の承認経路がある。