要約

  • RFC 7213は、IPデータプレーンを持たないMPLS-TPノードがG-ACh広告を通じてピアのユニキャストMACと最大フレームサイズを学ぶ方法を定める。
  • 広告はリンクがポイントツーポイントか、MFS不一致で停止すべきか、情報失効後にどの方式へ戻るかを決めない。いずれもローカル設定の決定である。
  • 安全な実装では、学習値を認証、有効期間、トポロジー宣言、可視化された変更履歴、検証済みフォールバックに結び付ける。

アドレス発見は方針決定ではない

MPLS-TPはIPデータプレーンなしでも動作できる。その場合ARPやIPv6 Neighbor Discoveryがなくても、Ethernetフレームには宛先MACが必要である。RFC 7213は選択順序を示す。ARP、ND、LLDPが利用できればそれを使い、利用できず双方が対応する場合はGAPを使う。それらがなければ静的設定や非交渉型アドレスを検討する。

方式ごとに権限と負担は異なる。静的設定はローカルで管理できるが、インターフェース交換でMACが変わると相手側の手作業が必要になり、別事業者が相手ならさらに重い。ブロードキャストはユニキャストアドレスを知らずに済む一方、意図以上の範囲へフレームを配布しかねない。予約済みMPLS-TPマルチキャスト 01-00-5E-90-00-00 は、ポイントツーポイントと判明しているリンクだけの限定的な代替である。

この「判明している」が統治境界になる。外部事業者の回線は見かけ上ポイントツーポイントでも、基盤のEthernet構成が変わることがある。これらのブロードキャストまたはマルチキャスト代替方式を実装する場合、RFC 7213は運用者がリンクをポイントツーポイントと宣言できる手段を求め、そのトポロジーが不明なリンクで代替方式を使うことを禁じる。この要件は当該アドレス方式に条件付けられており、GAP広告をトポロジー証明にするものではない。ピアは自分のアドレスを広告できるが、受信側のトポロジー仮定を証明する権限はない。

二つのパラメータは別の結果を生む

GAPアプリケーション 0x0001 Ethernet Interface Parametersでは、Source MAC Addressオブジェクトはタイプ0、長さ8である。その値は送信インターフェースに割り当てられたユニキャストMACを、IEEE所定の方法で48ビットMACから変換したEUI-64形式で表す。Maximum Frame Sizeも同時に運べる。広告はIPに依存せず 01-00-5e-80-00-0d へ送られる。受信したMACが変われば新しい値を使わなければならない。一方、広告MFSがローカル最小値より小さい場合は運用者への通知が必須だが、リンク停止か、リンクを保ったままOAMで実効値を検証するかはローカル方針が選ぶ。

したがって遠隔の事実は必須入力であって命令ではない。ポイントツーポイントMPLS-TP LSPを載せるマルチポイントEthernetでは、ユニキャスト宛先が必須となる。リンク形態が許可されるアドレス動作を決め、広い配布を便宜的な代用品にはできない。

有効期間は権限の失効である

RFC 7213はGAPのLifetimeを継承し、再設定、再起動、切断検知後に早期の広告と要求を推奨する。MACが変われば新しい値へ移行する。広告停止、切断、TLV消失でLifetimeが切れた場合、古いMACをピア宛先として使ってはならず、広告がない場合に備えたローカル設定方式へ戻る。

フォールバックは単なる実装詳細ではない。ピアの証拠が消えたときに残る権限を定義する。取得だけ実装して失効を試していないシステムは、撤回を実装していない。再起動時には保持済みピア情報も破棄し、過去の観測が現在の無言の転送規則になることを防ぐ。

送受信値は運用者が確認できなければならない。受信情報がローカル設定を変えた場合、その理由と変更値を可視化する。リンク種別が変わり現行方式と不整合になれば、設定済みの処置を実行する。運用記録には広告、認証、Lifetime、トポロジー宣言、ローカル規則、結果状態が連続して残る必要がある。

残るコストはローカル権限に伴う

RFC 7212の認証はMACやMFSの改ざんを緩和できるが、回線が今もポイントツーポイントであること、許容MFS、停止とOAM確認のどちらを選ぶかまでは証明しない。マルチポイントでは許可ポートへの配布制限も運用者の責任である。TLVの可視性自体が情報を与えるため、物理的なリンク保護も関係する。

反実仮想を考えると明確になる。正当だが古いMACがインターフェース交換後も残る。ポイントツーポイントと宣言したリンクが共有化される。MFS不一致で、検証を優先するはずのサービスが自動停止する。いずれもRFCの誤りではなく、証拠を権限と取り違えた結果である。

出典