要約

  • ブルガリアの通信規制委員会(CRC)は、電子メディア評議会(CEM)と個人データ保護委員会(CPDP)にもデジタルサービス法(DSA)上の役割があると説明している。
  • 欧州委員会は10月1日の追加正式通知で、CEMとCPDPの指定・権限が不十分だと指摘し、ブルガリアの制裁規則にも別途異議を唱えた。

官報は9月24日、DSAを担う三機関の連携指示を掲載した。10月1日、欧州委員会はCEMとCPDPの指定・権限がなお不十分だとして追加通知を送った。両文書の間は7日。連携の手順と、EU法が求める執行権限は同じものなのか。

欧州委員会は2026年10月1日、侵害手続きINFR(2024)2241でブルガリアに追加の正式通知を送った。ブルガリアがデジタルサービス調整官を担う1機関に権限を与えたことは認めつつ、CEMとCPDPは国内執行体制を完成させる機関として、なお適切に指定・権限付与されていないと判断している。委員会は2025年5月の理由付き意見でも懸念を示していた。

電子通信法の改正で、CRCはブルガリアのデジタルサービス調整官となった。CRCの職務ページはCEMとCPDPも管轄機関として挙げ、動画共有、仲介サービス、個人データの各分野に役割を割り振っている。

制裁規則も別の争点だ。委員会は、ブルガリア法がDSAの罰金上限を常に守っておらず、制裁の実効性・比例性・抑止力も保証していないと主張する。自然人と法人を別扱いする点も挙げたが、公表文は問題とする国内法の条項や計算方法を示していない。

指示第3号は7月30日付で、欧州委員会の通知より7日前の2026年9月24日に官報掲載された。第4条はCRCを国家調整官であり主要な監督・執行機関と位置づける。第5条はCEMをDSA第49条1項の権限ある機関と明記し、第25条・第27条を除く動画共有プラットフォームの監督を割り当てる。第6条もCPDPを同項の権限ある機関とするが、DSA上の役割はGDPRに沿った第26条3項・第28条の処理に関するデータ保護上の権利に限る。それ以外はデータ保護法に基づいて行動する。第8~10条は通知、情報交換、合同検査の手続きを定める。つまり官報は、争点となった2機関を正式に権限ある機関と呼ぶ一方、所掌を狭く区切る。 具体的には、CEMの例外は操作的な画面設計の禁止(第25条)と推薦システムの説明(第27条)に関わる。CPDPの二つの根拠は、特別な種類の個人データを使う広告(第26条3項)と未成年者の保護(第28条)だ。その7日後、欧州委員会はなお両機関が指定・権限付与されていないと表明した。

これは組織図の細部ではない。調整官は苦情を振り分け、各国当局と欧州委員会をつなげる。分野別機関は特定サービスを監督できる。データ保護機関はDSAのうち定められた個人データ関連義務を担える。だが案件が機関を移るたびに法的責任者が曖昧なら、連携会議は法律にない権限を補えない。

指示第3号は苦情の振り分けと機関間の検査期限を定める。事業者には苦情がどう回るかを示すが、DSAの各義務について誰が拘束力ある決定を出すかは示さない。争点は、CEMの動画共有分野とCPDPの二つのデータ保護分野の権限が、DSAの指定・執行要件を満たすかだ。ブルガリアの回答には、各義務、担当機関、調査権限、制裁を結ぶ法的な線が要る。

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