要約

  • RFC 3180は1年間の実験をBCP 53へ移した。IPv4マルチキャストの233/8では、2オクテットのAS番号から一つの/24、つまり256個のグループアドレスを導け、追加登録は不要だった。
  • 既存AS登録の簡便さと同時に、その限界も受け継いだ。4オクテットASNは符号化できず、一つのASに複数のサイトや組織が含まれる場合もある。RFC 6034はプレフィックス方式を加えたが、RFC 3180を廃止してはいない。

アドレスには、誰が割り当てを担うのかを示す手掛かりを持たせたかった。233/8の先頭1オクテットを固定し、次の2オクテットに16ビットのAS番号を置き、最後の1オクテットを256個のマルチキャストグループに使う。RFC 3180の例では、AS 5662は233.22.30.0/24になる。ルーティング用にすでに割り当てられた番号から範囲を計算でき、別のインタードメイン割り当て機構に申請する必要はなかった。

この簡略化は限定された問題への答えだった。2000年2月のRFC 2770実験は、動的なセッション割り当てでは時間軸が合わず、固定アドレスを必要とするコンテンツ集約者がいると記した。事業者、集約者、アプリケーション開発者の間にも、一貫した割り当て方式への合意がなかった。233/8の静的利用は当初1年間とされ、更新も可能だった。2001年9月、RFC 3180はこの実験をBCP 53の最良現行慣行へ置き換えた。対象はソース固有マルチキャストが扱わない静的アドレスの一部であり、マルチキャスト全体ではない。

既知の識別子を再利用すると規則は読みやすくなるが、その識別子の境界も引き継ぐ。RFC 3180は2オクテットAS番号にしか適用できないと明記した。ASNが4オクテットへ拡張されても、GLOPには追加の値を入れるビットがない。また、割り当て単位はASであり、一つの組織や拠点とは限らない。複数のサイトや事業を束ねるASでは引き続き内部調整が要る。符号化されたASだけでは、責任を持つ組織が分からないこともある。

2010年のRFC 6034は別方向から同じ課題に取り組んだ。組織のグローバルユニキャストプレフィックスをもとにIPv4マルチキャスト範囲を導き、IPv6のプレフィックスベース方式に近づけた。条件を満たせば調整単位を細かくでき、4オクテットASNの制限も避けられる。しかし明確な置き換えではない。RFC 6034はRFC 3180を更新も廃止もしないと述べる。ユニキャスト割り当てが/24より長いプレフィックスの組織にはGLOPがなお必要となり得るし、両方式の併用も可能だ。片方はAS番号、もう片方はグローバルに経路広告されるアドレスプレフィックスを割り当て根拠にする。

現在のIANA台帳は233.0.0.0から233.251.255.255をGLOPブロックとして掲げ、隣接範囲は別に扱っている。これは割り当て境界が認識されている証拠であり、実トラフィック量、経路、受信者への到達を示すものではない。普及したとも、消滅したとも資料だけでは結論できない。記録が示すのは、別の番号体系を使って静的なグループ割り当てを簡単にする試みと、その幅や粒度が合わない場面に向けた第二の方式の追加である。

出典