Summary

  • 許可は下りた。電力はまだ工程表の中にある。
  • 次に必要なのは現場の証拠だ。設備の完成、系統試験、実測された送電能力である。

開発同意はスイッチではない。英国のエネルギー安全・ネットゼロ省は2026年10月30日、Sea Linkに開発同意を与えた。ケント州とサフォーク州を結ぶ全長138キロの高圧送電計画で、設計上の送電能力は最大2GWだ。この数字は計画された能力であり、すでに流れている電力ではない。

工程表は違いをはっきり示す。National Gridは詳細な施工計画を条件に2027年初めの着工、2031年の完成を見込む。プロジェクトページは工事期間を2027~2031年としている。同意と5年の工事期間は同じニュースに並ぶが、資産の状態は別だ。

海底にケーブルを一本敷くだけではない。計画には122キロの海底HVDCケーブル、ケント州Pegwell Bayとサフォーク州Aldeburgh北側の陸揚げ地点、MinsterとSaxmundham近くの変換所、送電網への陸上接続が含まれる。変換所と陸上設備も送電システムの一部だ。

許可後にも計画手続きは残る。National Gridは同意内容を確認し、施工準備と環境上の約束を進めるという。交通・環境対策を含む技術詳細と義務について地方自治体などと合意する必要もある。同社はこれを許可条件の履行と呼ぶ。

サフォーク側には別の事業との接点もある。Kiln Lane変電所は別の許可の下で建設中で、National Gridによれば、別事業で完成しない場合にだけSea Linkが整備する。関連変電所の進捗はSea Link全体の進捗と同じではない。

2GWという数字は設計上の送電能力を表す。政府は200万世帯相当の電力を運べると説明する。しかし、この数字は全設備がいつ運転を始めるか、瞬間ごとにどれだけ流れるか、事業者が掲げる系統制約の緩和がどれほど実現するかを示さない。

National Gridは発電場所と需要に応じてケント州とサフォーク州の間を双方向に電力が流れるとしている。それを示す証拠は、許可や契約から、設置、試験、系統接続、実測された送電能力へ進まなければならない。

最も確かな新事実は法的なものだ。開発同意は10月30日に下りた。2027年初めの着工と2031年の完成は事業者の見通しである。残る義務と工事の接点を越えて初めて、許可された線路は運用設備になる。英国は建設を許可した。完成させる作業はこれからだ。

参照した公開資料には商用運転日も、実際に送れる能力の試験結果もない。この二つが確認できれば評価は変わる。

出典

Planning Inspectorate, 30 October 2026 National Grid, consent and delivery forecast National Grid, project update and requirements National Grid, project proposals and route components UK Department for Energy Security and Net Zero, 2 GW project description