要約
- RFC 8181では複数操作を含む公開要求が全体として成功または失敗するが、成功応答が証明するのはクライアントとサーバー間の取引である。
- RFC 9286の署名付きマニフェストは公開点の現行オブジェクト名とハッシュを結び、RRDPはセッション、シリアル、スナップショット、デルタで表示を配る。
- 台帳は要求済み、サーバーコミット済み、マニフェスト整合、公開表示確認済み、RP観測済みを分け、各証拠の時刻と範囲を示すべきだ。
RPKI公開は、オブジェクトを作成または撤回し、リポジトリに送り、バリデーターを待つ一つの動作に見える。標準が定めるのは、より細かな連鎖である。CAまたは公開クライアントが操作し、公開サーバーが取引をコミットし、マニフェストが現在の集合を記述し、配布サービスが表示を提供し、依拠当事者がそれぞれの周期で取得して検証する。
RFC 8181は最初の境界を保護する。署名付きメッセージでクライアントとサーバーを認証し、公開と撤回を含む一つの要求を原子的に処理する。置換と撤回には、そのURIに既に存在するオブジェクトのハッシュが付く。ハッシュが一致しなければ、サーバーは想定外の状態を上書きせず拒否できる。
成功応答は重要だが、証明できる範囲は限られる。指定サーバーが認証済み要求全体を受理したことは示すが、公開RRDP通知の更新、rsyncでの新ファイル提供、特定RPの取得までは示さない。RFC 8181は、クライアントとサーバーの間で行う公開処理と、RPが利用する配布経路を明確に分けている。
次の面はRFC 9286のマニフェストである。これはCA公開点に関連する署名オブジェクトのファイル名と内容ハッシュを列挙する署名オブジェクトだ。個々の署名だけでは、まだ有効だが古い版への差し替えや配送途中の削除をすべて検出できない。RPは取得した集合をマニフェストと比較し、一定の欠落、改変、再送を検出する。
適用範囲も重要である。マニフェストは当該CAの現行証明書、最新CRL、その他の署名オブジェクトを対象とする。複数CAインスタンスが公開点を共有する場合、各マニフェストはそれぞれの生成物だけを記述する。単なるディレクトリ一覧は、適用CAとマニフェストを特定する証拠の代わりにならない。
RFC 9286は、オブジェクト変更の確定時に新マニフェストを発行し、置換対象のハッシュを更新し、nextUpdate前に公開することも求める。これで集合の証拠は得られるが、各キャッシュやRPが今どの世代を見ているかは別問題として残る。
RFC 8182のRRDPが配布の順序を示す。通知ファイルはセッションIDと現行シリアルを持ち、スナップショットはある時点の完全な状態を、各デルタは一つのシリアル増分における追加、置換、撤回を表す。RPは整合した時点の状態を取得するか、差分を順に適用できる。
シリアルは世界共通の時計ではなく、一つのセッションとサーバーに属する。RPは通知の更新前に取得することも、キャッシュを経由することも、問題のあるデルタを拒否してスナップショットを取り直すこともある。「シリアルが進んだ」だけでは不十分で、セッション、通知ハッシュ、配布経路、観測者、観測時刻が必要だ。
台帳の第一群は公開要求である。クライアントとサーバーのID、署名メッセージのハッシュ、操作タグ、URI、旧ハッシュ、新ハッシュ、要求と応答の時刻を残す。原子バッチが失敗したなら部分成功を記録してはならず、成功時も緑色の印ではなく署名応答を保存する。
第二群はサーバーコミットとマニフェストだ。公開点、新マニフェストの名称とハッシュ、thisUpdate、nextUpdate、CRLハッシュ、列挙された正確な集合を結ぶ。内部DBのコミットは障害対応には有用でも、公開観測ではない。
第三群は配布である。RRDP通知URI、セッション、シリアル、通知・デルタ・スナップショットのハッシュを残す。rsyncも確認する場合はURI、観測時刻、取得集合のハッシュを別に残す。片方の状態をもう片方の証明にしてはならない。
第四群は範囲を明示したRP観測である。観測者、ソフトウェアと版、取得時刻、取得経路、セッションとシリアル、マニフェスト結果、集合結果、検証結果を記録する。一つの観測が証明するのは、一つのRPがある時点で得た状態だけであり、全体の収束ではない。
状態はREQUEST_AUTHENTICATED、SERVER_COMMITTED、MANIFEST_COHERENT、PUBLIC_VIEW_OBSERVED、RP_OBSERVED、EXCEPTION_OPENに分けられる。成功応答の後に旧表示が見えるのは観測順かもしれない。一方、新シリアルでマニフェスト不整合があるなら、配布が進んでも健全とはいえない。
RFCは、世界中の全RPが変更を取得する単一期限を定めず、私設キャッシュも見せず、運用者向けの唯一の監査形式も定めない。一つのRPで未観測でも世界的欠落ではなく、一つで観測しても全体収束ではない。
この台帳は不可能な同期を約束しない。クライアントが何を要求し、サーバーが何をコミットし、マニフェストが何を列挙し、公共配布が何を提供し、名指ししたRPが何を見たかを接続する。CA、リポジトリ、RPは自らの権限内の証拠を出し、台帳はその結論を拡張せずにつなぐ。
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