要約

  • RFC 9855 は、PLR が直結障害を検知すると、事前計算・事前投入された無ループ TI-LFA 修復リストを有効化する。
  • その局所転送修復は、全ルーターの収束、使えるサービス、維持されたセッション、実際の効果を示すものではない。

「トラフィックを復旧した」は、どの観測点についての発言かを隠しやすい。PLR が故障資源を検知し、あらかじめ準備したセグメントリストを適用したことなら、厳密で有益な事実である。だが対象はその PLR、保護資源、想定故障だけであり、遠隔 FIB やアプリケーションの状態まで決めない。

RFC 9855 は IGP の完全収束を待たずにバックアップ転送を動かす。修復リストは保護資源を避ける想定収束後経路を符号化し、RFC の FIB 条件では無ループである。これは PLR の検知時に始まり、その PLR の IGP 収束で終わる。ほかのルーターの収束順序や状態を支配する仕組みではない。

RFC はさらに、局所動作が他所の一時的不整合によるマイクロループや、復旧したリンクで起きるマイクロループを解決しないと明記する。P-space、Q-space、ノード/隣接セグメントは一つの故障モデルに対する転送リストを作る。ハードウェアに十分なセグメント深度があるか、遠隔障害か、容量・DNS・TLS・依存サービスが正常かは別の証拠である。

PLR のカウンターはリスト活性化を示せるが、顧客の取引完了を示せない。RFC 5286、RFC 7490、RFC 5715 と合わせても、局所修復からサービス結果への飛躍は正当化されない。

Sources